アベノミクスとやらの第1の矢は、円の信用を落とすほど
金融緩和して、国債発行しまくりで借金を増やすだけで、
実体経済には影響を与えていない。
むしろ円安のために、中小企業が苦しくなり、設備投資できず、
一般庶民の家計も厳しくなって、消費も減速している。
トリクルダウンはない。
第2の矢は公共投資だったのだが、「国家強靭化」などと
珍奇な命名をしてみたところで、どうせ自民党の政治家の
地元選挙区の利権の温床にしかならないこともわかっていた。
昔ながらの公共事業が乱発されるだけのことだと思って
いたが、事態はもっと悪化してるようで、いきなり工事を
あちこちで始めても、人手不足でケインズ的効果もないらしい。
東北の復興事業の人手が取られ、民間事業の人手も取られ、
景気の下支えにもなっていない。
第1の矢、第2の矢も失敗ならば、第3の矢しかないと
言うのだが、これが相も変わらず「構造改革」だ。
小泉政権以来の米百俵の精神で我慢しても、規制緩和して
現在の非正規雇用を収納するような産業が起こせるかと
言えば、そんな規模の新産業など出来るはずがない。
新自由主義者の安倍が望むのはTPPだろうが、
資本の暴走をこれ以上許して、弱肉強食を進めたら、
もっと国内の貧困層を厚くするだけだろう。
たった一つ、可能性のあるのは、脱原発して地域経済を
活性化させることなのだが、残念ながら自民党は
電力関連会社から政治献金を受けすぎて、
利権まみれの構造にすっかり浸っている。
第3の矢なんか、結局ないのである。
脱原発に関してのみ、民主党と、維新の党と、共産党が組めば、
可能性が拓けるのだが、国民が「原発推進でも自民党でいいや」
と理想を求めないから、希望は閉ざされている。
愚民よ、貧困に落ちろ!