ゴー宣DOJO

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小林よしのり
2014.11.16 05:44

甲斐バンドシンフォニーを堪能した


昨夜は「甲斐バンド シンフォニー」を東京国際フォーラムで

見てきた。

なんとフルオーケストラをバックに甲斐よしひろが歌うのだ。

これがものすごく良かった。

一曲、一曲がドラマティックに盛り上がって、荘厳とも言える

仕上がりになっていた。

 

壮大な交響楽の中に、田中一郎のリードギターが泣くように

侵入してくると、もうそれだけでこの試みの凄さに気付いて

震えてしまう。

 

ブライトン・ロック」の重い甲斐の声量が、昔と全然

変わっていないことに驚き、嬉しくなる。

 

ビューティフル・エネルギー」が松藤英男らしい繊細で

優しい曲だとは思っていたが、あんなに美しく盛り上がる

名曲だとわかったのは、やはりオーケストラが入っている

からだろう。

 

風が唄った日」は導入部からオーケストラの出番だという

ことはわかっていたし、その期待を裏切らなかったが、

それにしても甲斐が「どんな小さなものでも すぐにこの手に

拾い上げねば 怒りの鐘はいつ鳴り響く 風が唄った日」と

歌うと、今までになく熱いものが込み上げて来て、感動した。

『ゴー宣』を描くわしの心情と一致するのだ。

 

LADY」は甲斐の曲の中でも、一二を争う好きな曲だ。

この歌はわしも歌ってみたい。

 

風の中の火のように」が懐かしかった。

風の中の火のように かけられたコート そのぬくもりが

君なんだ」という歌詞がまさにわしのロマンチックな心情を

表している。

 

破れたハートを売り物に」はやっぱり超名曲だ。

イントロの甘いメロディーから突如パーカッションが入って

くるあの導入は一体どういうことか?

音楽の神が降ってきたとしか思えない構成だろう。

 

100万$ナイト」の絶唱まで、コンサートに行かなければ

味わえない、まさにライブの価値を高める未来の

ミュージシャンの姿ではないか。

久しぶりに音楽の魅力を堪能した。

 

わしの隣りに「三丁目の夕日」や「若者たち」に出ていた

俳優の吉岡秀隆くんがいて、一曲一曲に興奮して拍手を

送っていた。

打ち上げで吉岡くんと同席したが、優しい男だった。

 

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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