村山談話・河野談話に未来はあるか?
第66回 「性奴隷」国際認識化に関する、ある推理
「クマラスワミ報告書」は慰安婦を「性奴隷」と決めつけ、
日本政府を徹底的に断罪している。
なぜそんな勧告が行われたかというと、クマラスワミが、
慰安婦とは奴隷狩り的な暴力で強制連行された被害者だと
信じ切っていたからである。
実は、クマラスワミ報告書は、あの「吉田清治証言」を、
証拠に採用しているのである!!
クマラスワミ報告書が提出されたのは、1996年である。
すでに吉田証言が虚偽だと実証されてから3年近く経過
しており、日本国内では吉見義明ですら採用を断念し、
完全に死んだ存在になっていたのに、こともあろうに国連で
ゾンビのように復活したのである!!
クマラスワミは吉田証言を虚偽だと証明した秦郁彦教授にも
聞き取り調査している。
その場で秦は1時間にわたり、日本側で唯一の証人である
吉田清治は「職業的詐話師」であること、
強制連行されたと申し立てた慰安婦の証言で客観的裏付けが
取れたものは一つもないことなどを説明した。
さらに、慰安所の実情を知るのに最も適切な資料として、
当連載でも紹介した、ビルマの慰安所に関する
連合国調査報告書のコピーを手渡したという。
ところがクマラスワミはそのすべてを無視したのだ。
おそらく、最初から慰安婦は強制連行された性奴隷だという
予断が完全に出来上がっていて、それ以外のことは
一切聞く気がなかったのだろう。
そして、クマラスワミにその予断を与えたのが、
戸塚悦朗であることは間違いない。
そして戸塚自身も、執念の国連ロビー活動をしていた間、
吉田証言を信じていたであろうことはまず疑いの余地はない。
ここで思い出すのは、かつて吉田が秦に対して、
「私を支持するNGOも多いので、近く国連に持ち込んで
大問題にさせますよ」とうそぶいていたことである。
国連にこんなことを持ち込んで大問題にさせるNGOが、
そんなにいくつもあるはずがない。
ここで吉田が言っているNGOこそ、戸塚悦朗が代表を
務めていた団体ではないのか。
そして、吉田清治自身が戸塚に直接接触してこの問題を
焚き付け、「性奴隷」を国際認識にしたのでは
ないだろうか!?