村山談話・河野談話に未来はあるか?
第7回 ウソつきはいつの時代もどの場所にもいる!
地下鉄でサリンを撒いて無差別テロを起こしたオウム真理教
の教祖・麻原彰晃のことを今の若者はもう知らないだろう。
盲目の宗教家の容姿に騙されていた学者や知識人や一般人は
すごく多かったのだ。
現在も「全聾の作曲家」と称していた男が完全なウソつきだった
ことが暴露され、マスコミも大衆もみんな騙されていたことが
判明して大騒動になっている。
こういう、全くのウソ経歴で世間の注目を浴びようとする人間は、
いつの時代にも必ずいるものである。
70年代に始まった「自虐ブーム」は、ブームを超えて80年代以降も
定着し、「旧日本軍の残虐行為」を告発するという類の本は
出版され続けていた。
そして、その中には明らかなウソつきによる本も多かった。
現代史家の秦郁彦氏は『慰安婦と戦場の性』(新潮選書)で、
次のような体験談を披露している。
日本軍が犯したとされる戦争犯罪がマスコミで取りあげられると、
必らずと言ってよいぐらい元日本兵の「ザンゲ屋」
ないし「詐話師」が登場する。
最初の「告白」が新聞の地方紙か週刊誌に出たあと、
市民団体が講演に引っぱり出して全国をまわる、
第一作の著書を出す、好評だと第二作も書く、被害者側の国へ
出かけて謝罪するというパターンも決まっている。
有名な南京虐殺事件にも、この種の人物が何人か登場したが、
私はその一人とニューヨークで同宿したことがある。
中国系アメリカ人組織のシンポジウムに出席したときの
ことだが、会場で虐殺、強姦などの体験を涙ながらに告白し、
土下座までして見せた。
ところがホテルに帰ると私に「カン・ビールを買ってこい」と
命じ、モロ肌脱ぎになって飲みながら
「強姦した姑娘(クーニャン)の味が忘れられんなあ」と
舌なめずりしたものである。
ウソだろうがパフォーマンスだろうが、こうして
「旧日本軍の残虐行為」をザンゲして見せれば、
マスコミも左翼市民団体も一切疑わずに取り上げる。
誰もが口をつぐむ中で「勇気ある証言」をする数少ない
「誠実」な「善人」としてチヤホヤしてもらえ、
著書や講演で小金を稼ぐこともできるのだ。
そして、「私は軍命令によって、朝鮮で若い女性を
『奴隷狩り』のように強制連行し、慰安婦にした」と言い出す
ウソつきが現われたのだった。
その男の名は吉田清治という。
慰安婦問題のそもそもの始まりは、この詐話師なのだ。