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小林よしのり
2014.1.26 09:50

小野田寛郎氏の公的な感覚

先日、小野田寛郎氏が亡くなったが(享年91)、

この話を知っているだろうか?

 

04年、小泉首相(当時)は靖国参拝後、

日中首脳会談で、

心ならずも戦場に赴いた人々に哀悼を」と

参拝理由を説明した。

 

小野田氏はこれに反発して、

僕らは死を覚悟してたんで『心ならずも』と

言われると、ちょっと侮辱されているなあと思う

と言った。

これがどういう意味かわかるだろうか?

 

昨年末の安倍首相の参拝理由も「慰霊」のため

なのだから、同じである。

 

小野田氏の武人の「公的な感覚」が

もう戦後世代にはわからなくなっている。

 

わしとて公的な戦いの中で暗殺されたって、

「心ならずも」とか、「慰霊」とか、

「犠牲者」とか言われたくない。

「可哀そうに」と言われることは、最大の侮辱である。

 

安倍首相の参拝理由に腹が立たない者は、

しょせんセンチメンタリズムでしか戦死者を見れない

者たちである。

つまり朝日新聞や反戦サヨクと同じ感覚なのだが、

自分でそれに気付かないのだから滑稽なことだ。

 

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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