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笹幸恵
2013.12.29 15:22

賛成!

安倍首相の靖国神社参拝問題が

次回道場のテーマになるとのこと、

大賛成です!

私もずっと考えていました。

家の窓ふきをしながら。

黒豆を煮ながら。

果たして首相は参拝を

続けるべきかどうか。

 

前回のメールで、私は、

この先どれほど説明しても(靖国参拝を)他国に

理解してもらうことはできないだろうという

悲観的な思いがあるからか・・・云々


と書きました。

これは少し前に、ある英国人と
話したときのことを
思い出したからです。

知日派でインテリの彼は、

靖国神社の参拝についてこう言いました。

「A級戦犯が合祀されているのだから、

参拝は避けるべきだ」と。

 

もちろん私はそれについて、

一度合祀された方々を後世の都合で

勝手に分祀はできないこと、

そもそもA級戦犯は日本では

法務死となっており、

なんら罪人ではないことなどを伝えました。

しかし彼は、そうした主張をすべて知った上で

参拝を避けるべきだとの意見を

持っているようでした。

このとき私は、「日本の常識」と「海外の認識」には

大きな隔たりがあるように感じたのです。

 

どんなに正しい主張でも

国際社会においては通用しないことがある。

逆にどんなに荒唐無稽な主張でも、

たとえばロビー活動を熱心にやっていれば

いつの間にか「国際社会の常識」になることがある。

従軍慰安婦問題がその典型だ。

 

日本はそれだけのロビー活動ができるだろうか。

もしやったとして、そもそも今から間に合うのか。

よほどの情報戦略が必要ではないか。

 

アメリカ様が「失望した」と言っただけで

これだけ大騒ぎする日本のメディアも腹立たしい。

けれども、これを撥ねつけようにも、

アメリカ様に守ってもらっている

今のような状態では無理である。

もし自国の主張をとことんまで通すなら、

まず真の独立を目指すことである。

それはすなわち、自力で国を守れるように

するということだ。

日本に、私たちに、それだけの覚悟があるか。

行きつくところは、結局はそこになる。

 

もっとも、もしそれが可能になったからとて、

ただ声高に自らの主張を叫ぶだけなら、

国際社会からそっぽを向かれるだけだ。

国際連盟を脱退したときの松岡洋右外相のように、

日本国内では称賛を浴びても、

世界で孤立することになりかねない。

 

ぐるぐる、ぐるぐる。

考えがめぐる。

このこと、道場で議論できたら良いのになーと

思っていたところです。

 

黒豆が煮えました。

しかし豆にシワが寄る。

どなたか、シワのできない煮方を

御存じでしたら教えてくださいーー。

来年に活かします。

 

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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