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泉美木蘭
2013.10.31 03:38

四方八方四苦八苦!


8畳の正方形の部屋に住んでいるんだけど、
引越してからひと月半、いまだに家具の配置がしっくりこなくて
あれこれ動かしながら過ごしている。

とくに一番過ごす時間の長い、机の位置がさだまらなくて、
四方八方をぐるんぐるん。
西に20センチ移動して、翌日、東に30センチもどす。
やっぱりだめで、思い切って北へ反転。
こんな感じでひと月半かけて、部屋のなかを一周回って、
今、ついに元の位置に帰ってきてしまった!

出かける予定がなければ、
食事とトイレと睡眠以外はずっとここ、机にいる。
実は、筆がのってると、食事もここで済ませたりする。
ほかにもスペースがあるのに、一畳しか活用していない。
でもね、この一畳が・・・


まず、机に座ったとき、
机の左右に、机よりも背の高い、硬いものが目に入るとイラッとする。
棚とかテレビとか……いや、! 棚の。テレビの
とにかく、がだめ。角が立っているものが、だめ。
がこちらを向いていると、なんだかそのカドカドしい角に、
邪悪な黒いエネルギーが集まって、「天空の城ラピュタ」の主砲みたいな、
すごい火力のなにかが、細く、ピーッと発射されて、
私を滅ぼしにくるような気がするんだよ・・・。

わたしは円満でいたいんだ!!!
せめて座るところぐらい!!


大袈裟じゃないって! やってみそ。
自分が一番よく過ごす場所に、自分に向けて、の立った物を置いて。
すっごく気になるから。が。角は邪悪だと悟るから。
人形を、こっちを見ているような位置に飾ると、気になるのと同じかもしれない。

だから、机の左右にはなにも置かない。

でもって、机の奥、自分の正面には、壁がないと不安になる。
きっと、子供のときに両親が買ってくれた勉強机が、
壁に向けて置かれていたからだ。
子供のときから机が大好きだった。
机に座っているのが好きすぎて、学校から帰るとまず机に座るので、
両親は「これはものすごく勉強する子だぞ!」と思っていたらしい。
ただただ、机にウットリしてただけなんだけどな。

だから、壁に向かってぐるぐる回っている。

そして、これがもっとも難題なんだけど、
うち、築年数のかなりふるい木造二階建て、和室。
なんかね、ちょっと傾いてるのよねー、建物が。

建具に隙間があるし。
観音扉の本棚を置くともっとよくわかる。
北側に置いて扉をひらくと、左側の扉だけが勝手に閉まっちゃう。
西側に置いて扉をひらくと、両方の扉は開いたままになるけど、
本棚そのものが前のめりになっている。

机も同じ。
座ると、なんだか重心が右や左に傾いたり、前のめりになったり。
これは、もっとも邪悪だ。
じりじりと、地味ーに、時間をかけて、わたしの腰をいわす。
傾いてない部分をさがすのに、四方八方四苦八苦さ!


机がぐるぐるまわるのだから、当然、机にあわせて、本棚も、
ベッドも、プリンターも、チェストも、カーペットも、
ぐるぐるまわっているわけで。
本棚なんか、動かすたびに中に詰まった大量の本を上げ下ろしするし、
空っぽにしても30kg以上あるから、まったく、命懸け。
汗だくで、この冬のはじめに、タンクトップと短パンです。

誰かに手伝ってもらえばいいんだけど、
助けを乞うて、日時が決まるまでの時間が我慢できない。
思い立ったら吉日! ここで会ったが百年目!

・・・いや、正直に言うと、自分の空間は全部自分でやりたいという
強情な性格なだけなんだけどね。


ふう。でもとりあえず、いまのところ、ここに落ち着いている。
角にも攻められていないし、壁に向かっているし、傾いていないし。
ただ気になるのは、頭上にエアコンがあるんだよなあ。
これ、もう少し寒くなったらスイッチ入れるよね。
すると、猛烈な熱風が、私の顔面に・・・
邪悪だ・・・

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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