未だに
「小林よしのりは以前、
安倍晋三の復活を
「小林よしのりは以前、
安倍晋三の復活を
後押ししていたじゃないか」
と言ってくる者がいます。
と言ってくる者がいます。
確かに3年前、2010年の
『希望の国・日本』で
『希望の国・日本』で
安倍と対談したよしりん先生はその感想に
「やはり安倍晋三、過去の総理にしてしまうのは、
あまりに惜しい。もう一度この人を総理にしたら、
今度こそ戦後レジームの脱却のために、
わしは全力で応援するのだが」
とまで書いています。
にもかかわらず、現実に安倍が
再び総理になるという時に、最新刊
『ニセモノ政治家の見分け方』
で、なぜ徹底批判に転じたのか。
実はその理由も、
同書の中で示唆されています。
秘書みなぼんによるよしりん先生の観察記
『よしりんの日常』第10回で、
みなぼんがこう書いています。
世間的には、よしりん先生は人の批判ばかりして
敵を作りやすいと思われていますが、身近で見ていると
(そんなに簡単に信じちゃって大丈夫かな?)と
心配になるくらい、すぐに人を信じてしまう人なんです。
人の良いところを見よう見ようとして、何か引っかかる
部分が見えても、びっくりするくらい好意的に解釈します。
最終的にこれは看過できない、好意的に解釈しようがない
というところまできて、ようやくその人の短所を
認めざるを得ない状況になるのですが、
そうなっても最後の最後まで、その人にとって
悪いようにならないような対処を考えます
この観察記は、実に秀逸です。
『希望の国・日本』の対談は、
まさにその「好意的解釈」の極みでした。
それはこの本が出版された当時、
鳩山政権でサヨクリベラル勢力が席巻し
保守派の凋落が著しく(その原因を作ったのも
安倍晋三だったのですが)、
保守勢力を復活させるためには、
とにかく保守政治家のいいところを見つけて
元気づけようという意図があったことも影響しています。
しかし最終的にはこれは看過できない、
好意的に解釈しようがない
というところまできたわけです。
よしりん先生によれば、
その理由は大きく5点。
その第1は、女性宮家潰しの罪。
安倍は真っ先に女性宮家創設を潰し、
皇位継承の危機を招いています。
男系絶対の保守派「世間」の中で、
自分の人気を上げたいというだけのことで
皇統を断絶に向かわせようとするなんて男は、
日本史上空前、類例を見ない
最悪の逆賊です!
3年前には、説得すれば男系絶対では
皇統が続くわけがないということくらい
理解する柔軟性はあるだろうと期待していました。
第2は、脱原発潰しの罪。
既に破綻している核燃料サイクルの
復活まで目論み、そのために外国の
核のゴミまで受け入れようとは、言語道断です!
3年前には、福島第一原発事故もなく、
原発政策は意識に上っていませんでした。
第3は、大借金を子孫に残す罪。
安倍の経済政策は、目先を誤魔化して
参院選までの支持率を維持するためだけのもので、
結局は無駄な公共投資をして、
利益は富裕層が独占してさらに格差が拡大、
ツケは次世代に先送りとなるのは目に見えています!
3年前には、安倍は
「そもそも日本という国は、みんなで田畑を耕し、
水を分け合って生きてきたわけです。皇室を中心にして、
みんなで五穀豊穣を祈ってきた国柄です。そういう風土に
則した形で市場主義の発展を考えることが、
私のテーマなんです」
と言っており、まさかこれが
口先だけとは思いませんでした。
口先だけとは思いませんでした。
第4は、慰安婦性奴隷流布の罪
慰安婦問題が国際的には「奴隷制度」に
匹敵する歴史的人権侵害だということに
されてしまったのは、まぎれもなく安倍が
訪米してブッシュに謝罪したからです!
3年前には、安倍は
「私は謝罪なんかしていないんです」と
言い訳しており、何か引っかかる部分を
感じながらも、つい信用してしまいました。
第5は、大ボラタカ派発言の罪
尖閣に公務員を置く等々の強硬策は、
所詮が言うだけ番長、口だけタカ派で、
何一つ実行できないということは
早くも明らかになってます!
3年前には、まさかネトウヨごときに媚びて、
出来もしない強硬策を言いまくるほど
愚かな人間だとは思いもよりませんでした!
いま、よしりん先生が安倍晋三を
徹底批判するのは、全く当然です!
ただ、みなぼんが指摘しているように、
よしりん先生はそれでも「最後の最後まで」
安倍にとって悪いようにならないように、
とも考えていると思いますよ。
破綻が隠しきれなくなり、追いつめられ、
病気が再発して、安倍自身に破局的な事態が
起こる前に退陣させられないか、と・・・