ゴー宣DOJO

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切通理作
2012.12.15 13:24

どこに進むのか、何を取り戻すのか

 いよいよ明日選挙ですね。

 

 私はいま来春刊行の本の執筆に年末進行の締め切りが加わり、また特にここ数日は映画評論家として、一年に一回来るベストテンの時期と重なっているため、なかなかブログを更新できずすみません!

 

 しかしどの映画がいいのかというようなことを言っていられるのも、世の中が安定し、人々が娯楽を楽しむための「生活」があってこそ。

 

 そして今回の選挙は、どの政治家、政党を選ぶのかということに、わずかでも我々の当事者としての「どういう世の中にしたいか」ということを重ねて示すことが出来るのかどうかということがかかっています。

 

 そうでなければ、「スペクタクル社会」の一員として、我々は映画のスクリーンのように現実を見るしかなくなってしまいます。

 

 今度の選挙に関して、あるテレビ局が事前にアンケートを取った「国民の関心」の大半が<経済>。

 そこに<原発>や<TPP>などが続きます。<TPP>がなぜ「経済以外のカテゴリ」になっているのがわからないですし、そもそも、このアンケートの回答例の設定自体への疑問が浮かびますが、それはさておき、このアンケート結果は、一見、わかりやすい。

 

 誰もが難しい専門用語やカッコ付きの社会問題より「経済」つまり暮らしや景気のことにダイレクトに関心を持っている・・・・・・という「わかりやすさ」があります。

 

 しかし、どうでしょうか。人によっては難しいと言うかもしれない<原発>や<TPP>は、少しでもその実相を知れば「NO」と言うしかないことがわかります。これらは、我々が生きていくためには「いらない」「受け入れない」しかないからです。死にたいのなら別ですが。

<皇統問題>も皇統断絶になるしかない方法つまり男系固執には「NO」と言うしかない。

 

  これらは、ただNOと言えばいい。そうすれば、国のこれ以上の崩壊は防げることは明らかです。ある意味、こんなに単純な話はない。

 

 しかし、一番ストレートに関心を集めているといわれる<経済>。実はこれが一番「どうしたらいいか」がわかりにくいことではないでしょうか。

 

 野田佳彦さんは「前へ進むのか、後ろに下がるのか」と言いました。

 安倍晋三さんは「日本を取り戻そう」と言いました。

 

 「前へ進む」というのは、経済を例にとった場合、どうすることを指すのでしょうか。

 グローバリズム経済の、白旗上げられない戦争状態に丸裸の日本を放り込む事を指すのでしょうか。

 

 「取り戻す」というのは、何を取り戻すのでしょうか。

 高度成長の時代に戻るということを指すのでしょうか。

 日本が外に植民地を拡大したり、ないしは「日本列島改造論」で国中をアスファルトにしたようなことを、是非はともかく過去以上の規模でやれる目算はこれからあるのでしょうか。

 

 年明けのゴー宣道場が「景気と幸福について考えよう」なのは、まさに選挙後の我々の関心として、ダイレクトなようで実はもっとも曖昧であり、フレーズばかりが踊っていて中身が検討されていない問題に取り組むことであると思います。

 

 明日の選挙結果、そして年が明ける我々の暮らし向きが日本のこれからとどう重なるのか、これからも注視していきましょう!

第33回ゴー宣道場テーマ
「景気と幸福について考えよう」

平成25年1月13日(日)午後1時 から
『人事労務会館』 にて開催します。

年末年始に入るため、参加者募集の〆切が通常より早めになります。
参加ご希望の方はぜひ、余裕をもってお早めにご応募下さい
絵文字:重要絵文字:急ぎ


また、HP上の申し込みフォームからも申し込み可能です絵文字:重要絵文字:パソコン

上 ↑ のHPメニュー「道場参加申し込み」、もしくは下 ↓ の申し込みフォームバナー(画像)
クリックして、申し込みページにお進み下さい絵文字:よろしくお願いします
入力必須項目にご記入の上、お申し込み下さい絵文字:重要絵文字:メール

お申し込み後、記入されたメールアドレス宛に「申し込み確認メール」が届きますので、
ご記入内容に間違いがないか、よくご確認下さい。

申し込み〆切後、当選された方にのみ「当選メール」を送らせて頂きます。
当選された方は、道場当日、その「当選メール」をプリントアウトの上、会場までご持参下さい。



 道場参加申し込みフォーム

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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