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トッキー
2012.5.8 02:51皇統問題

男系固執運動家・新田均のトリックを暴く!

『わしズム』
夜明けの復刊号で
人気トップとなった
田中卓先生の論文
『女系天皇公認の歴史的正当性
 —-「皇室典範」より遥かに重い
   天照大神の「神勅」に還ろう』

に対して、月刊「正論」6月号で、
皇學館大学教授・新田均が
反論を書いています。

いや、本当は
「反論」というに
値するようなものでは
ないのですけどね。

でも、ある意味、思いましたよ。
「さすが新田均!」と。

この人は
学者じゃありません。
運動家です。

そしてこの文章は、
スリカエ、ゴマカシ、印象操作で、
ひたすら論争相手の信用性を毀損して、
「勝った、勝った」と言い張る
運動家のプロパガンダとしては、
もはや名人芸の域に達しています。

田中先生は、古代日本に
女系継承があった例として
邪馬台国や「ヒコ・ヒメ制」
について触れています。


ところがその中に
「日本の皇室とは直接関係はないが」
という断りが入っているのを捕まえ、
新田は「皇室と直接関係無い話」として、
完全に切り捨てるのです。

さすが運動家!

「直接関係ないが」というのは、
「間接的には関係ある」という
意味合いを含んでいることぐらい、
マトモな国語力を持ってりゃ
誰でもわかります。


「古代日本に
これだけの実例がある以上、
皇室も同様のことがあった
可能性は否定できない」
という意味なのは明白です。

ところがこれが新田氏の手にかかると、
「皇室とは全く無関係」ということに
なってしまうのです!

さすが運動家・新田均の名人芸! 

そして「可能性は否定できない」という
意味合いも、新田の筆を通れば
「証明はされていない」という意味に
早変わりしてしまいます。

これが新田マジックです!

このマジック論文で新田は、
田中先生が以前に発表した学説と
一貫しないと非難しています。

もちろん、ここにもマジシャン新田
運動家テクニックが駆使されています。


田中先生は、初代天皇である
神武天皇の実在を論証してこられました。

それまでの学会では
神武天皇や、第2代から第9代までの
「欠史八代」の天皇については実在が疑われ、
王朝交代説が流行していたのに対し、
ほぼ孤軍奮闘という状態で、
神武天皇以来今日まで、
日本に王朝交代はなく「万世一系」
であることを主張してこられたのです。

ちなみに田中先生は
「公平に見て、まだ学会では
私の努力が稔ったとは思えないのに、
昨今のマスコミに、これほどまでに
”神武天皇以来の万世一系”説が
一般化したことは、私には面映ゆい」

と仰ってます。

神武天皇、および「欠史八代」までの
「9代」が、実は8代とか10代とかだった
という程度の誤謬はありえても、
10代も20代も抜けているということはなく、
天皇の「御代数」は動かない、
王朝交代などもないというのが、
田中先生の学説です。

そして、ここに新田マジック登場!

新田は、初代から9代までの天皇の時代は、
日本にシナ男系制度が定着する以前なのに、
この9代が全て男系継承になっている
と言い出します。


そして、もし『日本書紀』『古事記』
(以下『記紀』)で事実が書き換えられているか、
事実が隠されているとしたら、
「田中氏の旧説とは決定的に矛盾してしまう」
というのです。

これぞ名人芸の論点スリカエ!

言うもバカバカしい話ですが、
田中先生は『記紀』が一字一句
間違いなく事実を写している
なんて仰っていません。


神武天皇から「欠史八代」までの
天皇の「御代数」については、
『記紀』が正しいと言っておられるのです。

それと『記紀』の「男系継承」の記述が
事実かどうかは、全く別の問題です。

そもそも『記紀』の編纂時期は、
既にシナ男系主義の影響が色濃く、
特に『日本書紀』はシナ向けを
意識した史書です。


『記紀』には、女系継承を男系継承に
書き換える理由がありました。

しかし、天皇の御代数を
書き換える理由はありません。

全く性質の違う
AとBをわざと同一視して、

「Aを主張していながら
Bを否定するのは矛盾だ!」
と言い出す。

これも運動家の
プロパガンダの常套手段です。


こういうことをサラッとやれるのが、
さすが運動家・
マジシャン新田の職人技です!

でも、こっちも「トリック・ハンター」
としての目は肥えてますからね。


運動家の手口は右も左も全く同じ。

「慰安婦問題」の頃から、
こんな手口には
もう16年もつき合ってます。
見逃しませんよ!


トッキー

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