ゴー宣DOJO

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切通理作
2012.4.11 23:33

日々の暮らしの一瞬から「歌」が生まれる

  

 ゴー宣道場チャンネルの動画『切通理作のせつないかもしれない』の第45回がUPされ始めています。

 

 今回は歌人の枡野浩一さんが登場。13年ぶりの短歌集『歌ロングロングショートソングロング』を語っておられます。

 http://www.nicovideo.jp/watch/1333712881 

 

 電光掲示板の文字のように流れながら人の意識に止まる言葉が、映画監督・杉田協士氏が撮影した情景カットのようなフォトと競演。街とともに息吹く短歌70首。最初から最後まで一気に読めるのは「もう一度読みたくなるように」との工夫。「自分の気持ちをいろんな角度から見ながら、日々の暮らしでことわざのように出てくる短歌を作りたい」

 

 女優・しじみさんが好きだと選んだ短歌[年齢を重ねた肌をしっとりさせる必要あるんだろうか?]に、「そう来ましたかー。なんでこの歌を入れてしまったんだろうっていう内のひとつですね」と枡野さん。

 

 他にもファンから「がっかりした」と言われるばかりじゃなく、ファンに「がっかりした」と言いたかったりする気持ちを詠んだものなど、私としじみさんがお気に入りの歌を選んで、その作品世界を枡野さんと語り合います。

 

「言い回しが皮肉っていうか嫌味っぽくていいなあって」(しじみ)「枡野さんの口調そのものですね」(切通)。

 

 選んだ短歌でその人がわかるとし、「短歌占い師になりたかった」と言う枡野さん。

 

[ツイッター「フォローさせる」は選べない愛を強要できないなんて](『歌』所収短歌より)

 

 枡野さんの短歌を読んでいると、そこに自分の本音があるような気がしてしまいます。ずっとそう思って生きてきた気がしてしまうのです。

 

 読み上げるしじみさんに「区切り方が短歌っぽくない」とダメ出しするのは、さすがプロの厳しさを感じさせます。

 

「暗い歌が多いですね。あとさよならの歌が多いんです」(枡野)「さよならで始まって、さよならで終わってるんですね」(しじみ)

 

 今回は『せつないかもしれない』初の視聴者プレゼントがあります。今回の感想をTwitterで私(@risaku)宛にツイートしてくれた人の中から、短歌集『歌』を枡野さんのサイン入りポストカード付でお送りいたします!

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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