よしりん先生の
登場です。
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わしは今、自宅で
「SAPIO」のコンテに
集中しているので、
昨日の段階ではまだ
「WiLL」を読んで
いませんでした。
仕事場ではすでに
スタッフが読んで
渡部昇一の文章に、
というより、
花田編集長の編集の仕方に
怒り狂っていたようで、
みなぼんとトッキーが相次いで、
ブログに書いてしまいました。
今日、ペラペラとページを
めくってみたのですが、
冒頭に
天皇陛下のお言葉を載せて、
次に渡部昇一の血も涙もない
原発ブラボーの長文を載せ、
陛下のお言葉から被災地への
情・センチメントを読み取る
わしの文章を刺身のつまのように載せる。
花田編集長らしい
巧妙なやり方です。
商売になるのは
「刺激的」な記事なのです。
これは花田氏の鉄則でしょう。
そして渡部昇一は
「WiLL」という雑誌の
立役者なのです。
彼なくして「WiLL」という雑誌は
成功できなかったというくらい、
花田氏にとって
大恩ある執筆者なのでしょう。
その上、「WiLL」は
原発関連の広告費で
確かにやってこれたのです。
今は広告費が取れなくて
苦しいと思います。
売れなければ
言論も何もあったもんじゃない。
雑誌がつぶれて
編集者は解雇です。
花田氏には編集者を
食わせていく責任があるのです。
この立場の苦しさは、
わしもよくわかるんです。
「WiLL」の読者は
高齢者が多いはずです。
執筆者も高齢化してますからね。
高齢者には、単なる頑迷固陋な
言論がウケるのであって、
わしのようなバランス感覚は
理解できないのではないのでしょうか?
高齢者でも、
まだまだ脳は若々しい人は
実はいるんですけどね。
少なくとも『ゴー宣』の読者には
80、90の人がいます。
年をとっても、わしもそのような
リテラシーの高い読者に
なりたいと思いますけどね。
わしが「WiLL」の『ゴー宣』を
やめると言ったとき、
活字版でいいからと
言ってくれたのは花田氏ですし、
もう一人重要なのは
担当編集者の梶原さんです。
この女性はものすごく優秀です。
『ゴー宣』の熱心な読者ですし、
わしの考えをよく理解しています。
次回のインタビューのテーマを
自分でいくつも考えて、
わしに提案してきます。
インタビューを録音したら、
それを彼女がまとめてきますが、
実に上手い。
わしの手を煩わせない。
「WiLL」編集部では、
今号のわしの原稿が評判だったらしくて、
みんなで回し読みしてたそうです。
リテラシーのある編集者はいるのです。
しかし商売はまた別の話。
西尾幹二のバカバカしい
雅子妃・小和田家バッシング記事の方が、
皇室に対する敬愛を失った
今の大衆にはウケるし、
被災者への当事者意識を
完全に欠如させた
「原発ブラボー・放射能ウエルカム」の
渡部昇一の駄文の方が、
エセ保守にはウケるのです。
そういう人たちを無視して
商売が成り立つなら、
本当に喜ばしいことなんですけどね。
わしは「WiLL」と「正論」との
間には一線を引いているのです。
皇統問題が出る前から
「アンチ・小林よしのり」の
ネット言論を紹介して、
小林よしのりバッシングを
商売に結びつけていた「正論」。
皇統問題では全面的に
「男系絶対」「反・小林よしのり」
となって、総攻撃してきた「正論」。
そのような雑誌と、
小林よしのりを載せ続ける
「WiLL」との間には、
良心の有無において
天と地の差がある!
そう考えねばなりません。
花田編集長が望むなら、
梶原さんのために、
連載を続けてもいいと、
わしは思います。
もっとも、今はわしの方に
選択権があるような、
えらそうなもの言いをしていますが、
わしの力が衰えれば、
あっさりわしが切られるだけです。
そういう経験は
漫画誌で何度もしています。
カネになるか否か、
商売はそういうものです。
言論を商売として成り立たせるのは、
世論を作るためには重要です。
自分の言論で人を雇いながら、
国を変えることが出来るのか?
苦闘! 苦闘しかありませんよ。