よしりん先生の
登場でーす
朝のワイドショー
「とくダネ」を見てたら
TPP問題が報じられていて、
ゲストに中野剛志氏が出ていた。
中野氏はTPP参加に
反対の代表的論者だが、
マスコミ対応に慣れてなくて、
感情的で態度が悪すぎる。
昔のわしを見ているようで、
マスコミの論調にアタマに
来ているのはよくわかるが、
カッカしてまくし立てている
様子を見ていると、
視聴者としては
嫌な気分になる。
これでは逆効果だ。
福島から帰ってきたら、
その間にずいぶん
TPPをめぐる議論も
賛否両論が紹介されるように
なってきたようだ。
朝日・毎日・読売・産経など、
都会の新聞だけが相変わらず
TPP賛成の社説を
強硬に掲げているが、
もし野田首相が11月
ハワイでの参加表明を見送ったら、
間違いなくマスコミは
「リーダーシップの欠如」
と責め立ててくるはずだ。
「英断だ」と評する新聞は
まずないだろう。
それを野田首相は恐れるから、
独断で参加表明する確率は
やはり99%。
いよいよ日本は
国の姿を大きく変え、
ますます過酷な
市場絶対主義に傾いていき、
希望のないアメリカ並みの
超格差社会に突入していく。
さて、中野剛志氏は
TPP問題では的確な発言を
してくれているのだが、
残念ながら
「脱原発は反国家主義」
と言うほどの原発推進派だ。
はっきり言うが、
氏の原発を擁護する論理は
なっちゃいない。
今朝も銀座の
小学校の側溝から、
0・8マイクロシーベルトという
高い放射線量が出たという
ニュースをやっていた。
東京でもあちこちに
ホットスポットが
発見されているようだ。
国の基準の
約250倍に当たる
毎時57・5マイクロシーベルトの放射線が、
ホットスポットで検出された
千葉県柏市とその周辺の市では、
放射能を理由に、
すでに100人以上の子供が
転校したという。
環境省の除染対象は
毎時0・23マイクロシーベルトだが、
文科省は1マイクロシーベルトが
除染の対象となっている。
国の基準が
あいまいなままなのが
混乱を招いているようだ。
母親たちはもうまったく
国家を信用していない。
自分たちであちこちの場所の
放射線量を測定している。
現状では
不安に駆られるその気持ちにも
一定の理解を示さねば
ならないようだ。
だが、
地上1メートルあたりの
空間線量で言えば、
東京はまだ
0・1ない所が多いだろう。
0・04くらいではないか?
郡山の目抜き通りでは
空間線量で
毎時0・8マイクロシーベルトが
普通に出る。
銀座の学校の側溝という
ホットスポットで0・8が出たと
ニュースになっているのが、
奇妙な違和感すら覚える。
この問題が
どれほど重大なのかを、
わしは昨日までの福島取材で
ようやく理解できた。
この取材の結果わかったことを、
まず12月発売の
『前夜ZEN‐YA』で描く。
漫画で描かねば
わかってもらえないだろう。
国民に全然伝わっていない
恐るべき真実を
報告せねばならない。
そして「SAPIO」でも、
次号から
『脱原発論』
を開始することになる。