遅ればせながら『新日本人に訊け!』の読後感を断片的に。
寄贈頂いて直後に読了。
その後直ちに、飛ばし読みで再読した。
私がごくたまにやる読み方だが、最近暫くこんな読み方から遠ざかっていた。
それだけこの本が、私にとって面白かった証拠だ。
一番感動したのは、金美齢氏との対談。
小林さんでなければ引き出せない発言を引き出していて、実に貴重だ。
台湾独立派からも、中国従属派からも、決して聞くことが出来ない台湾の真実がここにある、と感じた。
この対談は結果として、日本に帰化した金氏の名誉回復にも、繋がるはずだ。
小林さんの本質的な゛良さ″も十分、発揮されている。様々な意味で必読の対談。
日本人が知っておくべき中国の「悪」を知る為には、金氏との対談にあわせて、中国に裏切られて日本人になった石平氏との対談が有益。
プラス、中国の侵略の証人ペマ・ギャルポ氏との対談も、勿論見逃せない。
鄭大均氏の在日論は文句なしにリアル。姜尚中批判の辛辣さは、そこらの保守知識人の比ではない。
ビル・トッテン氏のアメリカ批判には共感できる部分が多い一方、日本理解には悪しきアメリカ的偏向が顕著。
中国や北朝鮮にも甘過ぎ。
それを小林さんが見事にたしなめて、面白い読み物になった。
面白さのピカ一は呉善花氏との対談。
この人らしい、生活者の視点に立った日韓比較文化論は秀逸。
日本再発見への大切なヒントに満ちている。
今更ながら、未読の人には是非読んで欲しい近来の快著、と申しておこう。