「人間学を学ぶ月刊誌」を標榜する『致知』11月号の特集「人間を磨く」の一環で、インタビューを受けた。
テーマは「日本神話」。
2時間ほどお喋りしたのを、編集部で5頁の記事にまとめてくれた。
私のとりとめのない話を、要領よくまとめて下さっていて、感心した。
向こうがつけたタイトルは「神話が教える魂の磨き方」。
その中でも少し触れたように、大学に入学してサークルで初めて『古事記』の神話を読んだ時、物凄い違和感を覚えた。
単に馬鹿馬鹿しく荒唐無稽というだけでなく、その内容自体が近代的知性への挑戦のように感じたのだ。
この直感は、結果的には正しかったと言えよう。
だが、当時は近代的知性そのものに疑問を投げ掛ける必要があるなどとは、夢にも考えていなかった。
だから、『古事記』を読むのが苦痛で仕方がなかった。
しかし、あの時の葛藤がなかったら、私なりの神話論を構想することなど、およそ不可能だったはずだ。
いわば、予定調和的でない゛意地悪″な視線を向けたことで、逆にそれまで見逃されて来た神話の魅力や価値を、再発見出来たのかも知れない。
私の神話論については、これまでに『はじめて読む「日本の神話」』(展転社)を上梓しているほか、あちこちに断片的に書いて来た。
学術論文は3本ほど。
いずれ機会があれば、
意外に思う人がいるかも知れないが、天皇についても、
だが、
これからも、