7月18日、靖国神社崇敬奉賛会青年部「あさなぎ」の第8回勉強会があった。
小生は、奉賛会顧問と共に、青年部の顧問も拝命しているので、この勉強会には毎回参加している。
勉強会ではこのところずっと、実際に戦場を体験された方々を招いて、お話を伺っている。
今回は、有翼特殊潜航艇「海龍」の艇長だった方、戦争終結後、なお昭和22年まで機雷除去の掃海作業に従事された方、全滅した拉孟守備隊の生き残りの方、満州国陸軍の軍官学校生徒からシベリアに抑留され、地獄の体験をされた方の4名がご参加くださった。
最も若い方で84歳、最年長は93歳だ。
しかし、皆さん記憶は鮮明で、言葉もはっきりしておられる。
耳の遠い方もおられるものの、年齢より遥かに若い印象を受ける。
勉強会の前半は4班に分かれ、各班15名ほどの若者がそれこそ膝を交える近さで、持参の貴重な資料なども見せて頂きながら、また自由に質問しながら、じっくりお話を聞く。
小生、後半の全体懇談会の進行役を仰せつかっているので、各班を順番に回る。
だが、次の班に移る時は、後ろ髪を引かれる思い。
身体が4つあって欲しいと感じる。
どの班も適度に打ち解けた雰囲気の中、真剣に耳を傾けている。
実に貴重な勉強会であることを、改めて痛感した。
中でも拉孟守備隊は、桜林美佐さんが「ひとり語り」のテーマの一つにされている。
僅か1300名足らずの兵力で、アメリカの最新最強の装備を持つ4万を超える中国軍の猛攻撃に対し、100日以上も持ちこたえ、生存者は重傷で動けなかったり、意識不明で捕虜になった20名ほどだったという。
勉強会にお越し頂いたのは、隊長の厳命で守備隊の敢闘を遺族に伝え、後世に伝えるためにギリギリの段階で、やむなく戦地を離れた方。
今もその事に割り切れない感情を抱いておられた。
意外だったのは、全体懇談会で「大東亜戦争の終結を実感されたのは何時、どんな場面でしたか」という質問が出た時、4名の中3名の方が、異口同音に
「自分の中ではまだ終わったという実感がない」
と答えられたことだ。
今日学んだことを、自分一人にとどめず、周囲に、また後代に伝えていかねばならない。
そう銘記させられた勉強会だった。