福島県の郡山市で東北6県の神社関係者の集まりがあり、そこで元首相の安部晋三さんと私で対談する企画があったのが、選挙がらみで無理となって、ジャーナリストの桜林美佐さんとご一緒させて頂いた。
じつは小生以前から彼女のファンなので、とても楽しみにしていたのだ。
彼女は、主催者の希望で戦争中の拉孟(ラモウ)守備隊の壮烈な玉砕をテーマにした「ひとり語り」をなさった。
これは彼女がご自分で記録を探り、生存者に取材し、ドラマ仕立ての脚本を書き、演出を考えた上で、ご本人が演技を交えて、1人何役もこなして見せるのだ。
私も以前、九段会館で拝見したが、大変見応え、聞き応えがある。
しかも彼女は美形ときている。
これを指定してくるあたり、主催者も隅に置けない。
などと、のんきなことを考えていたら、とんでもないことに気づいた。
その後に講演をさせられる私はえらく見劣りしてしまうのではないか!
ということだ。
多芸多才な美人の後に、冴えないオッサンの難しい講演なんて誰も聞きたくないだろう。
私だってそんなの嫌だ。
だが、開き直ってやるしかない。
演題は「逆風の時代に国家の基本問題を考える」
講演の後、桜林さんと対談。
その夜は会場のホテルで泊まる。
翌日、彼女と福島市まで足を延ばして、地元の丹治宮司のご案内で古関裕而記念館を訪ねた。
古関は福島市大町の出身だ。
おしゃれな趣のある建物。
館内に書斎も復元している。
時間があればゆっくりしたかったが、そうもいかない。
お土産にCDの古関裕而選集を求めた。
「暁に祈る」「とんがり帽子」「長崎の鐘」「イヨマンテの夜」「君の名は」「高原列車は行く」など20曲が収められている。
その後、福島稲荷神社で昇殿参拝させて頂き、「御山角屋」で美味しい蕎麦をご馳走になって、福島をあとにした。
終始お世話下さった丹治宮司に感謝。
桜林さんとはまた何かでご一緒したい。
先方は、もうまっぴら御免と思っていらっしゃるかも知れないが。