ゴー宣DOJO

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切通理作
2010.6.18 12:36

ごあいさつ

       はじめまして。

   批評家/エッセイストの切通理作と申します。

 先月末日より『ゴー宣ネット道場』内で動画番組『せつないかもしれない』を始めました。

 これまで小林よしのりさんの『ゴーマニズム宣言』では「SPA!」「SAPIO」時代に渡って何度か発言を紹介していただいたり、似顔絵を描いていただいたりしました。ある時は同意見、ある時は批判対象として登場しておりますが、ご記憶の方もいらっしゃるでしょうか。


 小林さんが責任編集された雑誌「わしズム」の中では『今週、妻と離婚します』という題名で、数度にわたり私生活の恥ずべきところをお見せしてしまいました。その結果がどうなったのかも今回の動画番組『せつないかもしれない』の第1回では、一部語っております。


  『せつないかもしれない』には現在のところ政治や社会の硬派な話題は出てきません。

  『ゴー宣ネット道場』の中ではいまのところ異質な番組になっていますが、これは全体のコントラストを考えた小林さんの希望でもあります。

 

  小林さんは「ギャグにしてしまってもいい」とおっしゃられましたが、私には人を<笑わせる>芸はありません。『今週、妻と離婚します』の時のように、いい歳をして女の子のようにときめいたり、その結果現実にうちのめされ無様にうろたえたりという、愚かな自分をせめて<嘲笑って>いただけるようなことがあったらと思っています。

 
  一緒に出てくれている女優のしじみさんは、「相槌の天才」といわれているように一見柔らかい物腰ですが、あるところでフッと本質を射抜く切り返しを見せます。その時「瞬殺」される私を見てくださればと思います。

 
 でも、私だって負けませんよ。

 だって私の夢はワイドショーのコメンテーターになりたいということなのですから。

 

 いきなり何を言い出すんだという人もいるかもしれません。

 「お前は物書きだろ?」とおっしゃる方もいるでしょう。

 
 私は物書きとして、長いものでは本一冊、短いものでは原稿用紙数枚の文章も書きます。自分で得意なのは長編評論だと思ってきました。

 
 最近は仕事の合間に
Twitterでつぶやいたりもしています。Twitterは一度に140字の発言しかできません。最初は「そんなところで物書きの自分がなんかつぶやいたって面白くないだろう」と消極的に思っていました。

 
 でもいざやってみると、凝縮して発言することの面白さに目覚めてきました。たった
140字であっても、書き方で伝わり方も違うことが如実に見えてきたのです。

 

 テレビではよく発言がカットされ編集され、たとえば政治家が出演してもほとんどその真意は伝わらないとも言われます。

 でもワイドショーは基本生放送です。たとえ1分、いや30秒、あるいは20秒でも、その時間はコメンテーターに全責任が任されています。

 もちろん、あまりに不適切な発言をすれば、後で謝罪させられたり、次からはもう出れなくなりますよね。

 
 でも、その番組に求められていることを斟酌しながら、言いたいことの核を短い時間で、歪めずに届けることは、不可能ではないと思うのです。

 
 『せつないかもしれない』では、そんなことを思っている自分の鍛錬の場として、かなりの割合で「瞬殺」されながらも、めげずに立ちあがり、チャレンジし続けられればと思っています。

 
 既にUPされている第2回目までの映像を見た友人知人からは「まだまだ喋りが早い」「もうちょっとリラックスして」「『それでですね』というのが多いよ」などとご批判を受け、次からの課題にしています。

  
 どうか皆さまにも、ご指導ご鞭撻いただければと思います。

 何卒よろしくおねがいいたします!

切通理作

昭和39年、東京都生まれ。和光大学卒業。文化批評、エッセイを主に手がける。
『宮崎駿の<世界>』(ちくま新書)で第24回サントリー学芸賞受賞。著書に『サンタ服を着た女の子ーときめきクリスマス論』(白水社)、『失恋論』(角川学芸出版)、『山田洋次の<世界>』(ちくま新著)、『ポップカルチャー 若者の世紀』(廣済堂出版)、『特撮黙示録』(太田出版)、『ある朝、セカイは死んでいた』(文藝春秋)、『地球はウルトラマンの星』(ソニー・マガジンズ)、『お前がセカイを殺したいなら』(フィルムアート社)、『怪獣使いと少年 ウルトラマンの作家たち』(宝島社)、『本多猪四郎 無冠の巨匠』『怪獣少年の〈復讐〉~70年代怪獣ブームの光と影』(洋泉社)など。

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