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高森明勅
2025.3.29 22:26皇室

平成最後の「天皇誕生日」一般参賀に悠仁殿下がお忍びで参加

これは知らなかった。
平成30年12月23日、平成で最後の「天皇誕生日」。
宮殿東庭には平成時代で最多の8万2850人の参賀者が詰めかけた。
その大勢の人々の中に、秋篠宮家のご長男、悠仁親王殿下が
交じっておられた。
しかし、恐らくそのことに気付いた人は誰もいなかったのではないか。

私も、秋篠宮殿下と最も近い関係にあるジャーナリストとされている
江森敬治氏から、ご著書『悠仁さま』(講談社ビーシー/講談社)を
送って戴くまで、その事実を知らなかった。
同書から該当箇所を紹介する。

「当時、悠仁さまは12歳で、お茶の水女子大学附属小学校6年生だった。
翌春、お茶の水女子大学附属中学校に進んでいる。
12歳の少年の目に長和殿のベランダに立つ、祖父母や両親、
姉たち、そして、叔父や叔母(※正しくは「伯父や伯母」)の姿は
どのように映ったのだろうか。
参賀者にもまれながら、人々の熱狂や上皇ご夫妻に寄せる
熱い思いをどう理解したのだろう。

天皇と国民との距離の近さや皇室に対する大衆の尊敬、
揺るがない信頼などを、その少年は肌で感じ取ったはずである。
悠仁さまの強い希望で実現した皇居での一般参賀訪問
(※この場合に「訪問」という表現は果たして適切か?)
だが、彼が両親たちと一緒に長和殿のベランダに立つとき、
この体験と記憶は必ず、役に立つはずである」

著者は「こうした機会を迷わずに許すところが
秋篠宮さまの真骨頂でもある」と書き加えておられる。
但し、悠仁殿下の一般参賀へのご参加は
(今のルールでは皇位継承資格を持たない)姉宮に
倣われたことだろうから、同書が「生きた帝王教育」
とまで評したのは、些かフライングだった。

それにしても、これほど早く参賀を
体験されるとは予想していなかった。

▼追記

①プレジデントオンライン「高森明勅の皇室ウォッチ」
3月2本目の記事が3月28日に公開された。

https://president.jp/category/c03625

②「女性自身」4月1日発売号にコメント掲載。

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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