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笹幸恵
2025.3.25 11:12日々の出来事

日露戦争激戦地へ

週末、ちょうどいいツアーがあったので、
旅順・大連・瀋陽に旅をしてきました。

まずは、満州事変の舞台となった瀋陽(当時は奉天)。
ところどころに満州国時代の面影が残っています。


かつての奉天駅。
東京駅と雰囲気が似ているのは、建築家・辰野金吾の弟子筋が
設計したからだとか。


奉天の大和ホテル。今も営業しています。
ちなみに大連の大和ホテルは改装中でした。


大連の大通り沿いにある満鉄本社。
写真の左側にあと2棟あります(収まりきらない)。
中を見学できるようですが、早朝のため外観のみ。


旅順博物館の前にある初代・関東軍司令部。
のち新京に移転しました。


二〇三高地。乃木希典による「爾霊山」の揮毫。
周辺は広大な桜の公園になっていました。
山の裏手には、乃木大将の息子・乃木保典戦死場所の碑もあります。



ロシアが強固な要塞を築き、激戦となった東鶏冠山北堡塁。
無数の弾痕が今なお生々しく残ります。
ロシアの大砲などが現在も設置されており、
山をぐるりと回る道が整備されています。


麻田雅文著『日ソ戦争』では、ソ連が中立条約を破棄して
満州や樺太、千島列島に侵攻してきた時期の日米ソの外交や戦略を
詳らかにしています。本書によると、日本のポツダム宣言受諾後、
アメリカがもたついている間にソ連は旅順・大連を速やかに占領、
のち中国共産党が進出し、大連は国共内戦中の拠点となった由。

日露戦争、満州事変、国共内戦と時代が行ったりきたりですが、
今も昔も、遼東半島は地政学的に重要な位置にあるのだと
旅順口を眺めながら思ったことでした。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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第122回 令和7年 4/20 SUN
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テーマ: ゴー宣DOJO in横浜「ウクライナ戦争と国際法の行方」

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