「お金」とは何だろう?
もう一度哲学的に考えよう!
小林よしのりライジングVol.530
配信です!
今週号のタイトルは
「拝金主義VS貨幣の呪術的価値」
テレビアニメ『おぼっちゃまくん』第2シーズンのインドでの放送が間近に迫った折も折!
『おぼっちゃまくん』という作品が世界中でタイムリーな意味を持つような状況になってきた!
ウクライナ・ゼレンスキー大統領と、アメリカ・トランプ大統領の、前代未聞の首脳会談大決裂!
これを「どっちもどっち」だの「ゼレンスキーが愚か」だのと言ってる高見猿の「識者」もいるが、そこまで判断を狂わせていいのか!?
これは、トランプがおかしいに決まっている!
トランプには「カネ勘定」以外の価値観がない!
人道主義的な感覚も、「国際法」を守る感覚も、「善悪」の感情すらない!
人間の心がないと言って過言ではない!!
完全なる拝金主義者がアメリカ大統領になってしまったという事態の深刻さを、もっと真剣に考えた方がいい。これは日本にとっても決して対岸の火事ではないのだから!
『おぼっちゃまくん』は世界一の大金持ちの御曹司・御坊茶魔を主人公にした漫画だ。
しかし『おぼっちゃまくん』は決して拝金主義の漫画ではない。
むしろ正反対で、拝金主義を否定し、本当の「お金の価値」を問い直すという感覚を無意識のうちに子供の心に与える漫画なのである。
2025年に『おぼっちゃまくん』が復活するのは、まさに天の配剤!
世界は『おぼっちゃまくん』を待っている!!
泉美木蘭のトンデモ見聞録は
「女帝・持統天皇烈伝〈7〉天智天皇、崩御す」
日本史上最大の内戦「壬申の乱」その前夜!
蘇我本家を滅亡させ、大化の改新を成し遂げた英傑・天智天皇にも最期の時が迫っていた。
天智天皇には、安らかに死を迎えることは許されなかった。
自らの死後の政情が、不安でならなかったのである。
跡を継ぐのは息子・大友皇子だが、いかんせんまだ若すぎる。
経験豊富な人物しか天皇になれなかったこの時代、即位にはまだ10年は必要だった。
本来なら弟の大海人皇子を中継ぎに立てたかったところだが、大海人は権力争いから身に危険が及ぶ恐れを察知して、吉野に逃れていった。
そして後の持統天皇・さららも、10歳の草壁皇子とこれに同行していた。
争いを避け、我が身を守ろうとした大海人一行。
しかし、時代はそんな思いと無関係に動いていく!
【今週のお知らせ】
※「ゴーマニズム宣言」
…ドナルド・トランプという人間は、ついにここまで完全な拝金主義者が現れたかと嘆息するほどの「理念より等価交換のカネ」の人物だった。
トランプには、カネ勘定以外の価値観が一切ない。人道主義的な感覚などない。敗者・弱者に対する同情心も全くない。「弱肉強食」の感覚しかない。なにより「国際法」を守る感覚が一切ない!
そんな感覚でウクライナ戦争を終わらせようとしたって、ゼレンスキーが飲めるわけがない。
本来、お金で「等価交換」ができないものもあるはずではないか?「電子マネー」や「仮想通貨」は“信頼”できるものだろうか?
この機会に「貨幣と価値観」について考えてみよう。
※泉美木蘭の「トンデモ見聞録」
…華やかで強大な権力の中枢を抜けて、次期天皇と目されていた日々から、いつ朝敵として討たれるかもわからないという状況へと暗転。朝廷のあった滋賀の大津から、奈良の吉野山まで険しい山道を進む大海人の胸中には、運命に対する覚悟を持ちながらも、ぬぐい切れない悲壮感がつきまとっていた。
一方、大海人が去った近江大津の朝廷では、太政大臣・大友皇子が、そのブレインとして任命された重臣らとともに政務を仕切っていたが、天智天皇は病床で報告を受けながら、気が気ではなく……。
※よしりんが読者からの質問に直接回答「Q&Aコーナー」
…マルちゃん製麺の赤いきつねのWeb限定CMが、フェミニストから「性的に見える」と批判が集まり炎上した件をどう思う?
10年続くようなロングランのドラマシリーズと、俳優の「老い」をどう考える?
「将来」を考えるのと「今」を生きる…人生はどのような生き方が果たして「良い」のか?
『おぼっちゃまくん』、インド用に書いた脚本を他の漫画家が日本で漫画にして出版するのはアリ?
日米共同記者会見をどう見た?
伊藤詩織さんのドキュメンタリー映画が日本で公開未定なのはやむを得ない?
…等々、よしりんの回答や如何に!?
目次
1. ゴーマニズム宣言・第559回
「拝金主義VS貨幣の呪術的価値」
2. しゃべらせてクリ!・第485回
「原始の世界!チャマ・サピエンス危機一髪ぶぁい!の巻【前編】」
3. 泉美木蘭のトンデモ見聞録・第354回
「女帝・持統天皇烈伝〈7〉天智天皇、崩御す」
4. Q&Aコーナー
5. 新刊案内&メディア情報(連載、インタビューなど)
6. 編集後記