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笹幸恵
2025.2.11 21:26皇統問題

日本会議と神社庁、後付けの詭弁を弄すな!!

本日、建国記念の日(紀元節)。
神社などでお祝いする地域もあれば、
反対集会が開かれてデモをする地域(団体)もある。

鹿児島放送では「お祝いする県民の集い」が
開催されたことを報じていた。

建国記念の日 日本会議などお祝い 皇位の「男系継承」守るよう決議文

日本会議鹿児島と県神社庁の共催。
勘の良い人はもうわかるだろう。

この会では、天皇の血筋を父方から受け継ぐ
「男系継承」の伝統を守るため、
国会での迅速な議論を求めることなどを
記した決議文が読み上げられたという。

日本会議神社庁、
まだそんなこと言ってるのか!!!
日本の伝統とは、天皇の血筋を父方から受け継ぐこと???
もろに大陸文化じゃないか。
日本はいつから中国の子分になったのだ?
いつから冊封体制に組み入れられたのだ?
最初に天皇を名乗り、冊封関係を拒否した
推古天皇の存在を、まさか知らないの?

そもそも「父方から受け継ぐ」なんてのも
後付けに過ぎない、詭弁中の詭弁!!!
元明天皇から元正天皇へは、女帝から女帝なので
明らかに女系継承。
しかしどうしてもこれを認めたくない人たちは、
元明天皇の夫であり、元正天皇の父である草壁皇子
(天武・持統の息子)を辿って、
「ね、男系継承でしょ」と言っているのだ。

皇位継承とは、皇位というくらいだから「天皇の地位」の話。
草壁皇子は即位していない。
にもかかわらず男系原理主義者は自らの間違いを
認めたくないがために、
いつの間にか皇位の継承とは
「天皇の血統を父方から受け継ぐ」ことに
すり替えてしまっているのだ。
しかも、それが伝統だと言い張っているのだ。

天皇の血統を父方から受け継ぐという伝統???
そんなものはない。
現代に突如として出てきた珍説である。
「消防署のほうから来ました」という
もはや陳腐化した詐欺あるあるを
有り難がっているようなものである。
歴史を自分の都合のいいようにねじ曲げ、
現代の価値基準で評価を下すのは
もっともやってはいけないことだ。

これだけ丁寧に歴史と言葉の定義を説明してもなお
「父方の血筋ガーーー」というなら、それは
もはや信仰である。
カルトである。

ちょっとでも系譜を辿ってみれば
わかることだろうに。
日本会議も神社庁も、
勉強不足かカルトか、あるいはその両方か?

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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テーマ: ゴー宣DOJO in大阪「天皇は双系が伝統である!」

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