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高森明勅
2025.1.3 16:00皇室

快晴の新年一般参賀

昨年の新年一般参賀は能登半島地震を受けて中止となり、
天皇誕生日の一般参賀は雨の中の参賀となった。
天皇誕生日の時の出来事は、プレゼントオンライン
「高森明勅の皇室ウォッチ」
(令和6年2月28日公開、2024編集部セレクション)

でも取り上げたし、拙著『愛子さま 女性天皇への道』
第5章でも触れている。

令和7年の新年一般参賀は快晴のもとで行われた。
参賀者の総数は6万690人という。

私は、シンガポールの青年と結婚した長女が
日本に滞在中なので、娘と2人で出かけた。
その際、婿どのから去年プレゼントされたネクタイを締める。

長男と次男も以前は一緒に参賀に行っていた。
今は2人共独立し、それぞれ家族とのスケジュールを
優先するのは当然だ。

その子供達が幼い頃から暫く、
参賀の人達に日の丸の小旗を配るボランティアにも、
家族みんなで参加していた。
だから、沿道で配られる小旗を受け取る時は、
懐かしい気持ちになる。

今回、私共が参賀に加わったのは、
午後の4回目の出ましの時だった。
宮殿東庭は参賀に訪れた人達でびっしりと埋まっていた。

天皇、皇后両陛下、敬宮殿下をはじめ皇族方のお出ましと共に、
日の丸の小旗が一斉に振られる。
おことばの間は旗を下げて謹聴。
陛下のお声が温かく厳かに、その場に広がって行く。
おことばが終わると、あちこちから「天皇陛下万歳」の声が挙がる。
日の丸の小旗もより力強く振られる。
手を伸ばしてスマートフォンを掲げる姿も散見される。

天皇陛下が参賀の人々に向かって一礼をされた後、
奥にお入りになる。

私は昭和·平成·令和と長年、一般参賀に加わって来たが、
お出ましの時とお帰りの時にそれぞれ一礼されるお姿を、
直に拝見したのは初めてのような気がする。
畏れ多い。

帰り道、娘がこんなことを言った。
「参賀の時に、周りの人達の旗などに視界を遮られずに、
お出ましの最初から最後まで、皇室の方々のお姿をず
っと拝見できたのは、初めてかも知れない。
こんな時にスマホで皇室の方々を撮すのは勿論、
不敬なんだけど、撮す人達の気持ちもムッチャ分かるなー」と。

皇居の乾門から出て北の丸公園を抜け、
そのまま靖国神社に向かった。いつものコースだ。

【高森明勅公式サイト】
https://www.a-takamori.com/

▼プレゼントオンライン
【人々は雨の中、誰に言われるでもなく静かに傘を閉じた
…皇室研究家が目撃した「天皇誕生日の一般参賀の風景」
【2024編集部セレクション】】

https://president.jp/articles/-/87005?page=1

高森明勅

昭和32年岡山県生まれ。神道学者、皇室研究者。國學院大學文学部卒。同大学院博士課程単位取得。拓殖大学客員教授、防衛省統合幕僚学校「歴史観・国家観」講座担当、などを歴任。
「皇室典範に関する有識者会議」においてヒアリングに応じる。
現在、日本文化総合研究所代表、神道宗教学会理事、國學院大學講師、靖国神社崇敬奉賛会顧問など。
ミス日本コンテストのファイナリスト達に日本の歴史や文化についてレクチャー。
主な著書。『天皇「生前退位」の真実』(幻冬舎新書)『天皇陛下からわたしたちへのおことば』(双葉社)『謎とき「日本」誕生』(ちくま新書)『はじめて読む「日本の神話」』『天皇と民の大嘗祭』(展転社)など。

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