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小林よしのり
2024.12.17 11:32日々の出来事

トランプのカネの匂いに嗅覚鋭い点は大したものだ。

国民民主党が野党の支持率で、立憲民主党を抜いて、
1位になったという。
呆れ果てた大衆のレベルの低さ、スケールの小ささだ。
学生やパートの手取りが、103万円の壁とか、170万円
の壁とかという話がそんなにも評価されること自体が
日本は終わってるなと慨嘆する。

いまどき大学出たら、大企業に就職して、エスカレー
ション方式で出世できるなんて話はとっくにぶっ壊れ
ている。
社会の現実は中学生くらいで悟って、個人の主体性で
生き抜くしかないと覚悟するしかない。
親ガチャとか言いながら富裕層に生まれなかったことを
嘆いてもしょうがない。

孫正義の伝記でも読んだらどうだ?
そんな矮小な話の中で、孫正義はアメリカに15兆円の
投資をすると言って、トランプにめっちゃ気に入られて
いる。
カネだ!カネだ!カネだ!
カネのにおいのする者にしか人は近づかん。
そういう時代になったのだ。

『おぼっちゃまくん』はインドの4億の子供で№1の
人気だ。日本の人口の4倍だ。
半分しか見てなかったとしても、2億人、日本の全人口の
2倍だ。
これがカネになるようになったら、何億の収益を生み出す
のか分かったもんじゃない。
わしはもう人生末期だから、カネに興味はない。
だが、人々はカネの匂いのする人間に寄って来るのだ。

だからわしはいつも富裕層のふりをして、はったり
ばっかりかましている。
するとそれ以上の未来が開けるから、それでいいのだ。
みんな、もっと景気のいい話をしろよ!

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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