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トッキー
2024.11.6 13:33ゴー宣道場

原爆資料館は写真より絵画を重視した方がいいのでは?

生放送できなかった部分を含む広島ゴー宣DOJO『原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?』第1部の動画も昨日配信できましたところで、私が見た原爆資料館の感想も記しておきます。

私はDOJO翌日・11月3日早朝、資料館に行きました。
今年1月に続いて2回目だったのですが、最初に見た時の印象は、正直言って「拍子抜け」でした。

リニューアル前の資料館は見たことがなかったものの、蝋人形などの展示がトラウマになるほど怖いという評判は知ってて、そのイメージを持って行ったものだから、「なんだかおとなしい」と思ってしまったのでした。

そして今回改めて見て思ったのは、「これ、『学術的価値』を重視し過ぎてるんじゃない?」ということでした。

歴史資料は、おおむね以下のように分類されます。
一次史料 当事者が同時代に作成したもの(写真、遺品など)
二次史料 当事者が後になって作成したもの(絵画、手記など)
三次史料 一次史料、二次史料を基に作成されたもの
四次史料 誰がいつ作成したかわからないもの。史料価値は低い。
五次史料 何のために作成されたかわからないもの。史料価値はない。

中国の南京虐殺記念館や韓国の抗日記念館などは四次・五次史料だらけなわけだから、学術的正確さを追求すること自体は重要だとは思います。

現在の原爆資料館は、ほぼ一次・二次史料で構成されており、一次史料である写真を、二次史料である絵画よりも前面に出した展示になっていると感じました。

しかし、当時の写真は全て「白黒」なのです。
鮮血の色も、業火の色も全く表現されていません。
しかも、当時のカメラは非常に貴重品で、今みたいに誰でもスマホで写真を撮りまくれるような環境とは全然違うので、撮影された写真にも限りがあります。

これに対して絵画は、強烈な色彩で描かれているものも多く、カメラが入っていない様々な場所の状況が描かれていて、写真よりもずっと生々しさを感じるものが少なくありません。
ですから、原爆の悲惨さをリアルに伝えるには、むしろ絵画を前面にもっと大きく展示した方がずっといいのではないかと私は思います。
ですが、資料館では「一次史料」である写真の方を重視しているように見えました。

だったら、今はCGやAIで白黒写真に着色する技術が非常に上がっているのだから、カラー写真にして展示したらどうかと思うのですが、そうしたら一次史料の加工品なので「三次史料」の扱いになってしまうということで、おそらくやらないのでしょう。

そして同様に、蝋人形も史料価値としては「三次史料」にしかならないから、外したのではないでしょうか?

もしそうだとしたら、何だかすごく本末が転倒してるんじゃないかと思ってしまいますが…

そんなことを考えながらミュージアムショップで図録を買い、帰ってから開けてみたら、間違って「英語版」を買ってました!

今や入館者の7割が外国人ということだから、図録も英語版の方を手に取りやすいところに置いていたのかもしれません。
店員さんも、以前だったら「英語版ですが、よろしいですか?」とか確認してくれたはずなんですが、今や入館者の7割が外国人だから、たとえ日本人のように見えても、実際はなに人かわからないから、確認しないというようになっちゃったんでしょうか?

英語版の図録、使いにくいなあ。どうしよう。

トッキー

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