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小林よしのり
2024.10.13 20:38日々の出来事

インド版『おぼっちゃまくん』のムービーの感想

インド版『おぼっちゃまくん』のムービーが送ってきたので、
感想を書いておく。
『山でクマと遊ぶ』お話 アニマティクス
学校行事で登山することになるが、お助け軍団や亀たちの力を
借りずに自力で登ることを決意する茶魔と、なんとかしようと
する爺ややお助け軍団の様子、そしてクマとの遭遇などなど、
笑える箇所がたくさんある回だ。
まだラフ絵なので、アニメーションになった時の絵が早く見たい。
登山当日、大荷物を背負って現れる茶魔が可笑しい。
実はこっそりついてきていたお助け軍団が、茶魔が転んだだけで
大袈裟に、だけどこっそり(?)軽い傷の治療する様子も面白い。
袋小路と厳しい崖を登っている…と思いきや、なだらかな坂道
だったという描写もうまいこと表現できそうだ。

『けん玉』のお話 アニマティクス
けん玉の名人を目指すという話だが、ただの練習で終わらない
のが茶魔だ。
まだラフ絵だが、原作のキャラの表情を参考に描こうとして
くれていることがわかる。
なかなかけん玉ができず、身体に紐が絡まってしまう茶魔が
可愛い。
特訓の後、傷だらけで現れる茶魔も面白い。
「ケンダーマーの世界的超名人」は登場するシーンがヨガの
達人みたいで可笑しい。
最後の茶魔が新技?を編み出したところで、日本の歌が
流れ出したが、驚いたことにこれが藤山一郎の「君恋し」だ。
懐メロも懐メロ。わしが子どもの頃、流行っていたのは、
フランク永井だから、藤山一郎と言ったら、戦中か戦後すぐ
の歌だろう。
こんな歌がインドで流行ったのか知らないが、アニメの動き
にも合わないし、こんなわしの祖父の世代の歌謡曲はダメです。
あまりにも奇妙だから変えてください。

『人面犬 Bパート』のお話 アニメーション
原作ありの「人面犬」後編だ。
アニメーションになると、やはり色鮮やかだし、人面犬姿の
茶魔やキャラたちが可愛い。
一斉にドクターモオの所へ乗り込んでいくときの様子も勢い
がある。
茶魔たちがドクターモオに攻撃しようとするけど、ついつい
ドクターモオの命令に従ってしまう場面、そこから、
いつの間にか立場が反転して、「おかわり」をねだる茶魔と
貧ぼっちゃまについつい従ってしまうドクターモオのところも、
面白おかしく描かれている。
前半の時も思ったが、ドクターモオの絵も声優も上手い。

『茶魔米』のお話 アニメーション
茶魔米を作る、という一見シンプルな話だが、
「おぼっちゃまくん」らしいギャグもたくさん出てくる
楽しい回だ。
色がつくと、稲が植わった田んぼの様子など、日本らしい
風景が色鮮やかに表現されていて、とても良い。
茶魔が早々に飽きて、泥遊びを始める様子が、めちゃ可笑
しくて可愛い。
亀が綺麗に稲を植えていったり、現れたザリガニ軍団と
戦うところも、とても可愛く面白く描かれている。
雨乞いをするために、雨ガッパを着て、小さなてるてる
坊主をたくさん付けた傘をさす茶魔も、めちゃくちゃ可愛い。
ザリガニ軍団と力を合わせてイナゴの大群と戦う茶魔の
表情もとても良い。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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テーマ: ゴー宣DOJO in広島「原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?」

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