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2024.10.8 07:00ゴー宣道場

第1回 皇位継承の危機から見た『フランス革命の省察』~男系派が全然保守ではない23の理由

ケロ坊さんの力作ブログ登場!
今日から5日連続で掲載します。
じっくりご覧ください!!

 


 

皇位継承の危機から見た『フランス革命の省察』
~男系派が全然保守ではない23の理由
byケロ坊

第1回・保守は逆張りではない

 

ライジングなどでも度々言及されるエドマンド・バーク『フランス革命の省察』を全部読んだので、自分なりにまとめてみようと思いました。

この本はめちゃくちゃ面白いです。自分に刺さったポイントは
・保守とは何か?がわかること
・ゴー宣の、特に『戦争論』、『民主主義という病い』、『日本人論』、『愛子天皇論』のテーマと重なるところが多く、それらが立体的に理解できること
・ゴー宣から離れていった自称保守や男系派やアンチがどこも保守ではないことが明確になること
・君主制を破壊して共和制に移行するのが国を滅ぼすレベルで危険であるのがわかること
・今では「革命をきっかけに自由や平等や人権が広がった」という結論になっていて、当時も先進的だと思われていたフランス革命をリアルタイムで全否定して、バークが「保守」を行動で示したのがわかること
・仕事や人生にも応用できる考え方がたくさん出てくること
・もともとは手紙なので、他の古典と違ってわかりやすく、スラスラ読めること(訳者の腕もありますが)
・天皇を戴く日本人として、王を殺害して共和制にしたフランスと、イギリスの君主制を保守するように言ったエドマンド・バークのどちらを参考にすべきかと言えば、どう考えても後者であること
・革命勃発の初期に書かれたものなのに、「王は殺害される」とか、「フランスが恐怖と横暴の独裁に陥る」という見立てを的中させていること
・にもかかわらず学歴秀才や枯れ左翼からはガン無視されている本であること
などです。

読んだのは佐藤健志・編訳の『新訳 フランス革命の省察 「保守主義の父」かく語りき』でした。
しかしこの佐藤という人は西部邁の弟子筋っぽいのですが、文庫版では中野剛志と組んで
MMT理論でバークを批判するという訳者として余計なことをしている上に、まえがきも中身のないカッコつけたことを書いてたりするので、あまり強くオススメできません。
『フランス革命の省察』は他にもいろんな人が訳してるので、そちらのほうがいいかもと思います。
ただ、読みやすい編集と文章ではありました。


※今では売ってないゴー宣道場の栞をつけて。同じ青なので合いますが考え方は違いそう?

 

1.保守は逆張りではない
まず『フランス革命の省察』(以下『省察』)を書いたエドマンド・バークは、サブタイトルにもありますが、保守主義の父と呼ばれています。何しろ保守を始めた一番最初の人なので、「保守」に興味があるならいろいろ勉強するより、ここさえ抑えておけばいいとも言えます。
端的に言えば革命に反対することが保守ですが、この当時の革命というのは、「王を殺して共和制に移行させる」ということなので、王政という君主制(日本で言えば天皇制)を続けたいと思うかどうかが、保守か否かの最も大事な点になります。
「革命に反対する」と言うだけなら、ネトウヨや統一協会(勝共連合)のようなただの逆張りも含まれてしまうので、「君主制を続ける」という目的の有無が決定的に重要です。
つまりは、旧宮家系を皇族にするのも無理である上に、側室がなければ続けられず、女性蔑視そのものである男系に固執して、天皇制そのものを終わらせようとしてる男系派は保守じゃなく左翼(極左)、ということになります。ゴー宣読者としては自明のことですが、エドマンド・バークに照らしてもそうなります。
もうタイトルで結論は出ましたが、もちろんここからガンガン行きます。

 

2.言葉の中身、論理の有無
『省察』は9月14日の『オドレら正気か』で、もくれんさんが「(革命がイギリスに飛び火してきたら危ないという危機感から)どのページを開いてもフランス革命の悪口が書いてある」言及されました。
その悪口はすべて言うべき根拠があり、ただの革命アンチの逆張り本とは違います。
しかし頭の悪い人は「左翼の逆張りをすれば保守なのか!」と勘違いしてしまい、それが今の自称保守・男系派の惨状に繋がっています。
人に「バカ」と言うのであっても、二種類あるように思います。
論理もへったくれもなくただ言い張るだけだったり、デマも使って憎悪という私心に囚われたことによる罵声なだけの「バカ」と、これこれこういう理由で論理的におかしいから「バカなことは止めろ」と言う場合です。
もちろん後者が『省察』におけるバークの姿勢です。そもそも『省察』は、「フランス革命自体が封建制・君主制への逆張りアンチ行為だから止めろ」と書いているものとも言えます。
バークが主張している「保守」とは、常識・歴史の連続性・伝統を守るものと説明されますが、それら国のタテ軸を体現して象徴しているのが王室(日本なら皇室)なので、王室を貶めている(『省察』刊行時点ではまだ王は殺されてはいなかった)フランスの革命派はデタラメなことをやっている、と言ったのでした。
非常識や皇室を破壊する人たち(男系派&左翼)には怒らなければ保守ではないということになります。
もっと簡単に言えば、保守ならバカには「バカ」と言ってあげなければいけません。ゴミは片付けないとゴミ屋敷に、オウム真理教を放っておいたら無差別テロに、男系派を放っておいたら皇室の消滅=共和制に至ってしまうのですから。

また、ゴー宣に描かれていたり、自分でも見てきて感じるのは、アンチ化する人には“中身がない”ということです。自分はどう思ったのか、どうしたいのかを言わないのです。
ゴー宣的に言うなら、自分の頭で何も考えていないから言えないのでしょう。
昔はゴー宣を読んでたと言うネトウヨが男系派になってたりするのもこのためですし、自称保守が左翼の逆張りが保守だと勘違いしているのも同じで、思考をしない(できない)人たちです。

 


 

 

いきなり、男系派が全然保守ではない理由の結論が出てしまっていますが、『フランス革命の省察』はさらに様々な面から、革命なんか決して認められないという理由をこれでもかとばかりに説いていきます!

明日以降もどうぞお楽しみに!

 

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