ゴー宣DOJO

BLOGブログ
小林よしのり
2024.9.19 14:08日々の出来事

インド版アニメ『おぼっちゃまくん』アニマティクスの感想

インド版アニメ『おぼっちゃまくん』のムービーが
続々と届いている。感想を書いておきます。

『裏山でカルタ』のお話・アニメーション
わしの原作ありの作品だが、色鮮やかに、とても楽し気
なアニメになっている。
考えてみたら、「凧あげ」とか「カルタ取り」という日本の
文化が、こうしてインドの子供たちに伝わるのも嬉しい。
カルタ一枚一枚の茶魔の表情まで、丁寧に可愛く描かれて
いてすごい。
しかもその空に浮かんでいるカルタが、地上にいるキャラ
たちの背景にある時も、少しボカシが入りながらも、一つ
一つ描きこまれているのが見えて、素晴らしい。
袋小路が茶魔のお尻を捕まえて、茶魔のお尻がぷりんっと
出ちゃう描写が可愛い。
貧ぼっちゃまの兄弟たちも愛らしいし、UFOに乗ってくる
宇宙人たちの描かれ方も愛嬌があって面白おかしい。
一つ気になったのが、茶魔がカルタをひっくり返した時に
出てくる「プレミアムヨーグルト」の文字が反転してしま
っているはいいのかな?

『絶交仮面』のお話・アニマティクス
これも原作ありの作品で、着色されたら」、どんなアニメに
なるのか楽しみだ。
茶魔が絶交仮面として登場する時に、ヒーロー戦隊アニメ
みたいな曲が流れてきて面白い。
まだラフの段階だが、仮面をつけた状態でも、ちゃんと
茶魔の感情がコロコロ変わっているのがわかるように
描かれていて、楽しくなりそうだ。
茶魔の股間に亀がついているが、絶交仮面2号になった
貧ぼっちゃまの妹・舞にもスカートの上から亀がついて
いるのが面白い。

『沙麻代ちゃん救出』のお話・アニマティクス
まだ絵がかなりラフな段階だから少しわかりにくいが、
これは猿たちの描かれ方がとても重要になると思う。
茶魔語の「ゆるしま扇風機」は可愛い。
ちゃま猿も愛らしくなりそうだ。
イケメン猿の登場シーンも背景の効果もあって笑えた。
イケメン猿と茶魔の真っ赤なオケツも面白くなりそうだ。

『貧ぼっちゃまの謎』のお話・アニマティクス
これは貧ぼっちゃまの服に関する謎が初めて明かされる
話で、絵的にも面白くなりそうな回なので、アニメ化
されるのが楽しみだ。
冒頭のオシャレをした貧ぼっちゃま登場シーンのキラキラ
した表現が良いな。
「落ちぶれてスマン」の歌を歌うのも面白い感じになって
いる。
茶魔が貧ぼっちゃまの服の後ろ部分を着て登場する場面で、
貧ぼっちゃまが目をゴシゴシする仕草も可愛いし、
後ろだけ服を着ている茶魔も面白くてめちゃ笑える。
キャラたちの表情で参考になるものを画面の左上に貼って
いたりするのだが、その選択が「これは漫画のどこから
見つけてきたんだ?」というくらい絶妙な選択をしていて
感心する。
原作のキャラの表情から学んで生かそうとしてくれている
のが伝わってきて嬉しい。
終盤の「ごめんた~い」で明太子姿のお助け軍団が出てくるが、
これは伝わるのだろうか?(笑)

『清く貧しく』のお話・アニマティクス
雷で茶魔や貧ぼっちゃまの顔がピカピカッと光ったりする
表現が、なんだかドラマチックで良い。
耳から砂金を出すときの茶魔の表情も良く描けている。
まだラフだが、キャラの表情がかなり描きこまれていて、
とてもわかりやすい。
お風呂場で、茶魔とお父ちゃまがカモの姿になって、
「○○カモ~」と言い合う様子がめちゃ楽しい。
貧ぼっちゃまがびっしり書き込んだ方眼紙に向かって、
袋小路と茶魔が「ちっこいなり!ちっこいなり!」と言う
場面は、絵の面白さに思わず吹き出してしまった。
清貧を学ぶために、茶魔と袋小路が貧ぼっちゃまに弟子入り
して、真似していく様子がいちいち面白い。
これに色がついたら、もっと楽しくなりそうだな。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

次回の開催予定

令和6年 10/5 SAT
15:00~17:30

テーマ: 「歌謡曲を通して故郷・福岡を語る」LIVE in福岡

INFORMATIONお知らせ