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2024.9.10 07:00ゴー宣道場

<新コロナ真理教の人々㉚> 【『世にも危険な医療の世界史』を読む】

<新コロナ真理教の人々㉚>byカイジロウ

【『世にも危険な医療の世界史』を読む】

 医者でもない素人の私が現代医学に因縁をつけることは確かに身の程知らずですが、例えば表題のような本を読めば、必ずしもそうではないと思えるようになります。早速その目次を浚ってみます※①

 水銀(始皇帝に愛された秘薬)、アンチモン(嘔吐で強制デトックス)、ヒ素(パンにつけて召し上がれ)、アヘン(子供の夜泣きはこれで解決)、ストリキニーネ(ヒトラーの常備薬)、タバコ(吸ってはならない浣腸パイプ)、コカイン(欧州を席巻したエナジードリンク)、瀉血(モーツァルトは2リットル抜かれた)、ロボトミー(史上最悪のノーベル賞)、焼灼法(皮膚を強火であぶる医師)、ヒル(300本の歯で臓器をガブリ)、食人(剣闘士の生レバー)、動物の身体(ヤギの睾丸を移植した男たち)・・・。

 目次を一瞥してこの有り様です。古代エジプトでは庶民までミイラにして埋葬されましたが、ミイラが現在殆ど残っていないのは、近代になってミイラが万能薬と信じられ、厖大な数が煎じて飲まれたからです。これこそ「医学は宗教」を如実に示すエピソードです。
 血を抜くだけの瀉血はイングランド王のチャールズ二世、アン女王、ワシントン大統領も犠牲になっていますが、時の権力者が死んでなお検証もされず、治療法だけがしぶとく生き延びました。これこそが医学です。
 水銀を摂取して中毒になると涎が出ますが、これが長年解毒効果と信じられていたというのですから滅茶苦茶です。そして水銀を薄めたファン・スウィーテン水が長く使われていたことは自粛先生が好んで引用されています※②。こんなものが20世紀まで使われていたのです※③。そして何なら今でもワクチン防腐剤のチメロサールはエチル水銀由来です※④

 さてこの本の100年後の改訂はどうなるでしょうか。目次には、自粛要請(効果がなかった巣ごもり)、PCR検査(差別願望に応えて社会不安を助長)、マスク(無効で逆効果で有害な雑貨)、ワクチン(200年以上続いた毒を射つ迷信)などという項目が加わるでしょうか。
 この本を読んで過去のトンデモ治療法を嘲う人は多いでしょう。しかし私がこの書から感じ取るのは「人類は決して進歩しない」という確信なのです。

※①)世にも危険な医療の世界史(文藝春秋BOOKS)
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163910178
※②)自粛マスク蛋白マンさんのTwitter
https://x.com/1A48wvlkQc6mVdR/status/1669137565440671744
※③)日本におけるファン・スウィーテン水の受容(高橋文)
http://jshm.or.jp/journal/48-4/575-595.pdf
※④)保存剤(チメロサール等)が添加されている新型インフルエンザワクチンの使用について(厚労省)
https://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/dl/infu090918-04.pdf

 

コロナ真理教の人々
庶民が医学に疑問を持たねばならない
医学は科学ではない
医学の常識は歴史と共に変わる
医学は宗教に近い
人は信じたいことを信じる
医学と闘うために
誤解:コロナは恐怖の殺人ウイルスである
誤解:超過死亡は出ていない
誤解:死亡が増加しているのはコロナのせい
誤解:ワクチンがコロナを抑え込んだ
誤解:未知のウイルスだから最初は分からなくて当然
誤解:今更コロナを振り返っても意味ない
⑬誤解:コロナワクチンで薬害は起きていない
⑭誤解:そんなに酷い薬害ならマスコミが騒ぐはず
⑮誤解:ワクチン効果は、打つまで分からなかった
⑯誤解:ワクチン有効率95%はスゲエ
⑰誤解:コロナワクチンは感染を防いだ
⑱誤解:コロナワクチンは死亡を防いだ
⑲誤解:それでもワクチンは感染死亡を防いだ
⑳誤解:ワクチンは集団免疫達成に必要だった
㉑誤解:mRNAワクチンは救世主の技術だ
㉒誤解:mRNAワクチンは安全だ
㉓誤解:でもインフルワクチンは効いているでしょ?
㉔誤解:でもワクチンで天然痘が絶滅したでしょ?
㉕誤解:健康であればあるほどよい
㉖誤解:製薬会社は人々の健康のために創薬している
㉗誤解:行動制限に意味はあった
㉘誤解:病院に行くほど健康になる
㉙誤解:マスクに感染防止効果はある
㉚誤解:マスクに効果がなくても念の為にした方が良い
㉛誤解:でもマスクに害はないでしょ
㉜誤解:でも健康診断は身体のためだよね?
㉝誤解:日本の研究者は誠実で優秀
㉞誤解:薬害は推定無罪であるべき
㉟誤解:人工ウイルス説なんて陰謀論
㊱誤解:人工ウイルスの目的はビルゲイツの人口削減
㊲誤解:反ワクって非科学の一枚岩で気色悪いよね
㊳誤解:接種したが副作用がなかったから大丈夫だ
㊴誤解:シェディングは陰謀論
㊵誤解:DNA混入問題はデマ
㊶誤解:mRNAワクチンにDNAが入る筈がない
㊷誤解:レプリコンは明治製菓の新しいお菓子?
㊸誤解:私の主治医は魅力的だから医者は信用できる
㊹誤解:医学者というプロが間違う筈がない
㊺パンデミックが終わるとき
㊻最終回:日本でコロナ騒動が長引いた理由

新コロナ真理教の人々
➀超過死亡
②過少死亡と病院経営
③コロナワクチンは終わるのか
④医学は本当に宗教なのかⅠ
⑤医学は本当に宗教なのかⅡ
⑥医学は本当に宗教なのかⅢ
⑦厚労省の心筋炎詐欺グラフ
[号外]紅麹問題
⑧XBB詐欺と抗原原罪
[号外②]パンデミック条約反対デモ
⑨コロナ論の論客たち
[号外③]コロナワクチン被害国家賠償請求訴訟
⑩コロナ騒動と人間関係
⑪mRNAワクチン中止を求める国民連合Ⅰ
⑫mRNAワクチン中止を求める国民連合Ⅱ
⑬ワクチンとサヨク思想Ⅰ(日米の政局について)
⑭ワクチンとサヨク思想Ⅱ(自然主義について)
⑮ワクチンとサヨク思想Ⅲ(陰謀論者について)
⑯プラセボとRCT
⑰真の危険性は誰も知らなかった
⑱コロナ言論の全体主義
⑲コロナ騒動とカルト
⑳マスク問題再考
[号外④]コロナ騒動と東京都知事選
㉑コロナ騒動とハンセン病
㉒落とし所の模索
㉓そもそも死因は明らかになるのか
[号外⑤]愛子様祭りから考えたこと
㉔コロナ騒動と原爆の日
㉕射つほど感染する
[号外⑥]南海トラフとコロナ騒動
㉖mRNAワクチンなるものはワクチンなのか
㉗謝れない人たち
㉘関係者は罰せられるのか
㉙コロナ騒動と男性優位社会

 


 

この原稿を受け取ってすぐに『世にも危険な医療の世界史』をkindleで購入して、ちょっと読んでみたら止まらなくなって、一気に全部読んでしまいました。
私が特に印象に残ったのは、ラジウム入りの「健康ドリンク」、ラジトールです。
放射能が「万病に効く」と信じられていた1920年代、ラジウム入りの特許医薬品「ラジトール」なるものが売り出され、
大富豪のプレイボーイがこれを信じて、高額の「ラジトール」を毎日飲み続けて、そうして行きついた末路…

下手なホラーよりもゾッとする話の連続、しかも全部実話。
その上、そこに書かれているものと大差ないようなことが、現在進行形で行われていると思うと…
歴史を学ぶって、大事なことですよ、我が身を守るためにも!

ゴー宣ジャーナリスト

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