ゴー宣DOJO

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大須賀淳
2024.7.29 21:30その他ニュース

「愛のプロローグ」について その2(ビジュアル)

今回の諸体験は「印象・感慨深い事しかない!」ですが、なかでも「ゴー宣原稿の(出版社に入稿する)元データをお預かりして作業した」のは、突出したものの一つ。

 

30年以上熱心に読んでいて、人生にまで絶大な影響を受けている作品のオフィシャルな素材に触れられるのは、クリエイター冥利に尽きるの一言です!

 

漫画の文字は編集側で入れるので、元データは加工の自由度の面でも非常に扱いやすく、

 

同時に、印刷用のデータは1コマでも巨大スクリーンいっぱいの映写に耐えるレベルの解像度・情報量を持っているので、よしりん先生とスタッフの皆さんによる入魂の作画を、通常ではあり得ないサイズで観られるというのも今回の企画の特筆点でした。

 

こちらの記事は、まさに作業真っ只中の時期に書いたもので

 

もし「夫婦の絆」を(「アニメ化」とはまた別の、漫画原稿を最大限に活かす形での)巨大スクリーン投影したら、今回とはまた別方向に凄い世界になるのではと、興味がつきません。

 

原稿をそのまま映すだけでも凄いのですが、朗読との「生セッション」という場にふさわしい躍動を生むために、全てのシーンにおいて多種多様な表現手法を駆使しました。

 

全体に共通するテクニカルなテーマとして、「読者は紙の上にインクで印刷されたものを観る」ことが前提で描かれた絵を、スクリーンという「光そのもの」の投影へと、ベストな形で変換するというものがありました(「天岩戸的」な観点からも、「光」の表現は特に重要です!

 

また本作では「絵としての着色」や「描き足し」は行わず、あくまで「漫画の絵」を躍動させて朗読と相乗させる事を狙ったため、色や動きの要素も「カメラワーク」や「照明効果」に近い感覚をベースにしつつ、端正なだけでない、瑞々しくポップな空気感を狙った打ち出し方も所々で用いました。

 

昨年(2023年)の「愛子さまを皇太子に」では、ロビー展示でのプロジェクションマッピングで少し似たアプローチを行いましたが、

 

その時や、一連の「歌謡曲〜」シリーズで蓄積されたノウハウも、「愛のプロローグ」の映像演出で随所に使われています。

 

 

中学生の愛子さまが書かれた物語から、あらゆる表現が生まれ、広がる。その幸福な連なりの中に参加できた事に、この上ない感慨がこみ上げて来ます!

大須賀淳

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テーマ: ゴー宣DOJO in広島「原爆の悲惨さはなぜ伝わらないのか?」

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