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泉美木蘭
2024.7.29 09:03

パリ五輪の開会式でマリー・アントワネットの生首が歌う。

昨夜、寝しなにパリ5輪の開会式の映像を見て仰天した。
マリー・アントワネットがギロチンにかけられるまで投獄されていた実際の建物「コンシェルジュリー」の窓に、自分の生首を抱えたマリー・アントワネットが立つ映像が映った。

で、その生首が、フランスの革命歌「サ・イラ」の冒頭を歌い、それに続いてgojiraというデスメタルバンドが、革命歌の続きをがんがん演奏して、コンシェルジュリーが砲火に包まれた。

クライマックスには、あちこちの窓から、ギロチンの血しぶきを表現した真っ赤な紙テープがドバーーーン! と噴射されて、ジャンヌダルク(ナポレオン?)に扮した女性が、その血を浴びながら気持ちよさそうに革命歌を歌っていた。
 
マリー・アントワネットの生首が歌っていたのは、こんな歌詞だった。
  
Ah! ça ira, ça ira, ça ira
les aristocrates à la lanterne!
Ah! ça ira, ça ira, ça ira
les aristocrates on les pendra!

ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
貴族どもを街灯に吊るせ!
ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
貴族どもを縛り首にしろ!
  


gojiraとジャンヌダルク(ナポレオン?)が、続きをどう歌ったのかはわからなかったけど、「サ・イラ」はこんな歌詞。

 
吊るすのでなけりゃ
奴らを壊そう
壊すのでなけりゃ
奴らを燃やそう
ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
貴族どもを街灯に吊るせ!
ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
貴族どもを縛り首にしろ!

われらはもはや貴族も聖職者ももたぬ
ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
平等があまねく支配するだろう
オーストリアの奴隷もこれに従うだろう
ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
そしてそれらの忌々しき連中は
地獄に落ちるだろう
ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
貴族どもを街灯へ吊るせ!
ああ!うまくいく、うまくいく、うまくいく
貴族どもを縛り首にしろ!
そして全員を吊るしてやったら
奴らのケツにシャベルを突き刺してやれ
 
 
「フランス革命に戻れ!」とは、こういうことなんだな。
民衆の暴発と狂気の血みどろを、五輪開会式というこれ以上ない国際舞台で、あますところなく見せつけるフランス。
ふわぁ・・・日本人とはぜんぜん感覚が違うわ・・・。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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