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2024.7.4 07:00ゴー宣道場

小林よしのりインタビュー企画「枯レルヤ-Kallelujah-」第2回『過去を忘れる理由』

大大好評のスタートを切った
小林よしのりスペシャルインタビュー企画
「枯レルヤ」
70歳を超えて人生の終幕を意識したら、従来のペースを遥かに超えた全力・全速力の活動を始めるようになったよしりん先生。
そのパワーの源はどこにある?
インタビュー・構成はケロ坊さんです。

(修正・追記/7月4日11時30分)

2024年6月15日(土)都内某所にて収録しました。
色分けは、よしりん先生ちぇぶさんみなぼんさんケロ坊、です。

 

●過去を忘れる理由
ケ:僕が思うに、先生は常に挑戦して、闘っていってるというところがあると思うんですよね。普通の人はやっぱり、最初から闘わない人も多いですし、年食ったらそういう激しいことは止めるみたいな・・・。

よ:それは最近思ったんですけどね。大概の人は過去を見るのよ。で、ルサンチマンを抱えるんです。あのときこうしておけば、ああしておけばとか言って。
ところがわしって過去を全部忘れる。
で、いっつも未来しか見ないわけ。それは若い時からずっとそうなんだよ。未来しか見ないし、夢しか語らない、というのがもう延々なんだよね。だから不思議なことに今も未来しか見ないし、夢しか語らないという状態になってしまってるわけ。その考え方が20代の時から何にも変わらない。

ケ:そこがかなり違うなと思っていて、僕もやっぱり仕事をそういう意識でやってますけど、どうしても過去の記憶がたまに甦ってきて、それに囚われてしまったりとかはあるんですよね。なりたくないのにそうなってしまう時があります。

よ:なるほどね。だから例えばフェミニズムの女の人とかは、過去のことに囚われちゃってるじゃない。だから女の人が何人か集まって話をすると、全員男に酷いことされたって話からスタートして、延々とそれを積み重ねていくじゃない?本当にそのへんの感覚がすごいなあと思う。なんで忘れないんだろう?わしはパーンと忘れてしまうからね。凄い勢いで忘れるよ。だから『夫婦の絆』の一郎の記憶喪失(※1)、あれはわしなんだよ(笑)。過去を全部忘れてしまうっていう。

ケ:そこが真似できないところと言うか、どうしても過去のことが・・・ああしていればよかったと思ってしまうものなので、そこが違うと言えば違いますね。

よ:そこんとこ、どうしてそうなっちゃったのか知らんけども、わしはまだ夢を見てるわけ。だからわしは、ちょっと夢を見過ぎて危ないかも知れないんだよ。福岡(のライブ)で200人も集客するなんて危ないんじゃないかっていうことを、昨日・今日で凄く思ってきたんだよ。わしはそれまで、福岡で200人くらいは軽く集まると思ってたわけよ。それがちょっと何かが違う、そこをどう修正すればいいのかっていうのはまだわからんね。
だから、もう『愛子さま祭り』にしても、わしの考え方としては、日本会議(※2)だの何だのの、今まで保守系で天皇の祭典を支えてきたりしてきた奴らが全員男系になっちゃってるから、そしたら愛子さまが天皇になったときに、彼らは愛子天皇をお祝いする祭典をやれるのかっていうことになる。そしたら、ひょっとしたら愛子天皇を今一番支えようとしてるのは、このゴー宣DOJOしかないんじゃないかって。
そうなると、愛子さまが天皇になった時のお祭りは、ゴー宣DOJOが中心になってやっていくかということになって、そうなれば、例えば『歌謡曲を通して皇室
を語る』なんかも、もうわしらが出なくてもいいかも知れないわけよ。プロの歌手が出てきてね。愛子さま祭りにプロの歌手が出てくることがステータスになるっていうふうにすればいいんじゃないって思ってしまうわけですよ。

ケ:EXILE(※3)も歌ってましたもんね。

よ:そう!EXILEも歌ってるし嵐(※4)も歌ってたわけでしょ。だったらいいじゃないの。今は愛子さま祭りに出てくれるプロの歌手がいないから。出てくれるんだったらすぐ使ったっていいんだよ。我々の曲減らして。そういうふうに持っていけばいいだけの話で。すぐできるんじゃない?ってさ。そういうふうにデカく考えていくわけですよ。
だから今回はゴー宣DOJOの旗を飾るのやめようとか、もっとデカくなる可能性があるなとか。要するに大風呂敷広げてホラばっかり言ってるっていう状態になっちゃうのね。これが実現するかどうかってのは全然わからないし、実際今回の人数の集まり方を見ても、なんか全然駄目だなとか。最初盛り上がって一気に行ったのに、あとは停滞してるなあと。もう危機しかない。今現段階ではね。
けれども、まだ何か考えてしまうわけですよ。じゃ来年はどうしようかって。ゴー宣DOJOとして愛子さまでやるのかとか、全然違うテーマでやるのかとか。でも立太子してしまったら、やっぱり愛子さまでやるしかないじゃない、ってなるんだよな。だから来年も愛子さまでやる可能性が高いってことになるわけですよ。(※追記注)
それは日本全体を変えていくための一つの手掛かりになるわけで、北
原みのりというフェミニズムの女が、「愛子さまに天皇になって欲しい」っていうふうに、あんなに正直に言うほどの威力が、やっぱり雅子さまや愛子さまにはあったわけだよ。

だからわしは、女性の地位とか・・・ああいう暗山みたいな男尊女卑の薄らバカがなくなるためには、やっぱり愛子さまが天皇になった方がいいし・・・。そうしたら、自然に女性に対する敬意が醸成される。けど運動でやって、誰かをキャンセルカルチャーしたって不自然だから、それではダメだなあと。革命と一緒だから、犠牲が凄くでかくなる、っていうふうに思うわけだよな。

70過ぎてしまったら自分のことだけ考えればいいんじゃないの、っていう考え方もあるわけじゃない?死ぬって決まっとけばそうなるわな。でもやっぱり夢をどうしても持ってしまう。で、過去はもう知らん、っていうふうになっちゃう。そしたら10年後も20年後も考えておかないとまずいんじゃないかって感覚にもなるんだよね。人生ってそこんところがさっぱりわからない。わしもうすぐ71になっちゃうでしょ?75になったら突然ガクーッって来るのかどうかとかね。それはもうわからないから。80になったらガクッと来るのか?全然わからないよね。

ケ:先生のように、そんな未来を見てひたすらガンガン進んでいく老い方をしてきた人が他に見られないので、どうなるのか未知の領域ですよね。

よ:あ、そうだね。未知の領域に向かって突っ走るから、自分でサンプルにしてああいう場合があるっていうのがなかなかないわけだな。

ケ:そもそも70でステージに立つって、もう一度人生始めてるようなものじゃないですか?

ちぇ:ホントだよねー!

よ:それもそうか(笑)。

み:あれじゃないですかね、小さい頃から小児喘息があって、二十歳まで生きられないって言われ続けてたから、過去に囚われてる時間はない!みたいな感じで、前しか見ないみたいな感じじゃないですか?(笑)

よ:それは大きいね。二十歳までは生きられないって言われてたんだから。その前に死ぬって言われ続けて育ってて、で、二十歳を過ぎてしまったら、どういうことだ!?って。もう物凄い儲けものっていう感じになっちゃってるから、それは大きいね。育てられ方がそんなんなっちゃってるから。だからだよね。そしたらもう先に向かってガンガン行くしかないみたいな感じになっちゃったのかも知れませんね。

『コロナ論2』第14章「神の与え賜いし呼吸」

ケ:じゃあみんな逆に子供の頃に健康だったからダラダラ生きてるって結論になりますね(笑)。

よ:それもあるね(笑)。それはやっぱりほら、戦後民主主義だからね。戦前だったとしたら、もう17、8歳くらいで特攻機に乗って、国のために死んでいってた少年もいたからね。だから自分がいつまで生きられるかっていうことがやっぱりわからなかったと思うよ、戦前は。戦後はもう永遠に生きると思ってるだろ?そういう教育とそういう空気の中で育ってるから。だからダラダラしてるんだよ、結局(笑)。こっちはそれがないからさ。

ちぇ:や、先生は若いですよ。大前提は若いですよ。ちょっと普通の70じゃありえないです。ただ数字だけ見るとね、爺さんだから。だから私もそれなりに焦ってはくるわけですよ。数字だけ見たら、年齢だけ見たらやっぱり単純に老人ですから。まだ後期高齢者まで行ってないってだけの老人ですから。ふふふ。だからやっぱり急がなきゃなっていう思いはあります、何にしても。
全く思わないですよ、普段の活動とか見てたらば。とんでもない、普通の70歳じゃありえない、60代でも、50代の人でもそんなバリバリやってる人いるの?ってなっちゃうもんね。そこ見るとあまりにも別格だなっていうのは大前提としてあるんですけどっていう。

よ:なるほど。それはよくわかる。たしかに、物理的に70歳ってことを考えると、後がない筈だと。
それがどうしても差し迫って来るから、急がねば急がねばって、すごく思うよ。

ちぇ:そうなんですよ。だから甘ったれたこと言ってんじゃないよっていうのは思ってるわけなんですよ。

よ:凄いな。お前はわりかと考えてるやつなんだよ(笑)。

ちぇ:前からそうです(笑)。

よ:それは凄い。

ちぇ:だから何に合わせるかなんですよ、要はね。例えば私とか門下生はまだ30代40代50代?
まあ普通に考えればまだ時間ある方なんですよ。先生はそうじゃないから。だからどこに合わせるかなんです。自分たちの都合っていうのあるのはわかりますよ、みんな。わかるんですけど、そんな悠長なこと言ってたらもう時間ないよみたいな。過ぎてしまった時間は取り戻せないんだから、今やらなきゃっていうのはありますよね。

よ:はー凄いな。

ケ:インタビュー相手が変わってきてますね(笑)。でも僕が思うに、ちぇぶさんは野菜を育ててたから、そういう生き物の一生みたいなものを凄い見てきてる感じがして。

よ:わしは生き物だと思われてる。そろそろ枯れるかな?みたいな。

ちぇ:人間だって生き物ですよ(笑)。

よ:そりゃそうだ。まあ凄くそこのところ矛盾してるんだよね。物理的に年齢を考えると、先は長くは続かないなっていう。いつもいつも焦らなければいけない。

ちぇ:いや本当に。本当は焦ってやりたくないとは思いますし、できるだけいろんな人たちのペースも考えてやった方がいいっていうのは重々わかってるんですけど。先生が40歳とかだったら私だってこんなに焦ってやってないですよ、はっきり言って。やり方は全然変わりますよ。70っていうのは・・・先生が言うようにあと5年後、後期高齢者になったときにパタンて変わるかも知れないしね。

よ:お前それをみんなに演説して来い。焦らせろみんなを。その通りやね。
(次回に続きます!)

 

 

※1)『夫婦の絆』の一郎の記憶喪失
『夫婦の絆』は現在FLASH(光文社)で連載中の小林よしのりのホラー・ストーリー漫画。
主人公・蜜子の夫、野木一郎は結婚前の記憶を失っており、なぜ自分が蜜子と結婚したのかを思い出せない。作者・小林よしのりは、記憶を失う前の一郎の性格も、自分がモデルだと語っている。

※2)日本会議
1997年に設立された保守系政治団体。安倍政権のコアな支持層となるなど、自民党右派との結びつきも密接。憲法改正、男女共同参画条例反対等と共に、皇位継承は男系男子に限ると主張、女系天皇反対の大規模集会も開催。また、平成21年の「天皇陛下御即位20年奉祝皇居前国民祭典」や令和元年の「天皇陛下御即位をお祝いする国民祭典」などの「奉祝運動」を担う主要団体でもある。

※3)EXILE
2001年デビューのダンス&ボーカルグループ。平成21年、天皇陛下御即位20年の国民祭典で『奉祝曲 組曲「太陽の国」(作詞:秋元康、作曲:岩代太郎)で、歌唱とダンスを披露した。

※4)嵐
ジャニーズ事務所に所属した男性アイドルグループ。1999年結成、2020年活動休止。令和元年、天皇陛下御即位の国民祭典で、奉祝曲 組曲『Ray of Water(レイ・オブ・ウォーター)』(作詞:岡田惠和、作曲:菅野よう子)の第三楽章「Journey to Harmony」(ジャーニー・トゥー・ハーモニー)を歌唱。

 

※追記注)
本インタビューの収録時は、ゴー宣DOJOから企画された7月24日開催のスペシャルイベント「愛子さましか勝たん!」に向けた集客期間中で、募集開始後数日は応募が殺到して300名を突破したものの、その後は伸び悩み、一時は定員の350名に届くかどうかも危ぶまれた。
このインタビューの時点では、来夏のスペシャルイベントも「愛子さま祭り」で開催することも含めて検討されていたが、そのような事情も考慮して昨年・今年と開催されたゴー宣DOJO発の「愛子さま祭り」は今回が最後ということになった。
願わくば本インタビューにあるように、いつか愛子天皇が実現した暁には、その祝賀祭典がゴー宣DOJO主催で行われるようになってほしいものである。日本会議を始めとする「保守」系団体には、一切その資格がないのだから。(時浦)

 

 


 

 

過去に囚われない。というか、過去は片っ端から忘れるから、囚われようがないということ。
そして、人生は有限であるということを幼少時から意識の底まで叩き込まれていたということ。
よしりん先生の、パワーの構造が、少しずつ見えてきました!
常人・凡人にマネできるかどうかは別として。
次回は7月11日掲載予定。
さらに、いまここでこの活動を始める意味を、さらに熱く語ります。

どうぞお楽しみに!
感想はコチラに、お待ちしております!

 

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