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大須賀淳
2024.4.28 13:28その他ニュース

国民の願い

もうご覧になっている方も多いと思いますが、共同通信が行った世論調査で、女性天皇を認めることに計90%が賛同という結果が発表されました。

 

以前「男系固執論が『ノイズ』である事をデータで検証」で紹介したように、竹内久美子らの扇動により(重複投票が可能な仕組みの不備をついて)男系固執論者による結果工作が行われた朝日新聞デジタルのアンケートでも7割近くが女性天皇を認めていましたが、そうしたノイズの入らない形で調査を行うと、むしろ以前に行われた同様の調査結果よりも、性別を問わない継承を支持する割合が増えた結果となりました。

 

このタイミングでの発表は、皇位継承に関する国会での議論に向けた各党の意見書が出揃った事を受けての事だと思いますが、大半の党の「意見」は、実効性の低さや違憲の疑義が強い上に、大半の国民の意識ともズレている事が、また明確となりました。

 

男系男子に固執する者は「多くの国民は女性天皇と女系天皇の違いがわかっていない」とお決まりの文句を述べるでしょうが、彼らの言う「女系天皇ではいけない理由」を詳細に喧伝すればするほど「ドン引き」される事が増えこそすれ、男系固執の声が今以上に高まる事は考えられないでしょう。

 

冒頭でリンクした記事の末尾に


女性天皇に賛成の理由は「天皇の役割に男女は関係ない」が最も多く50%。反対理由は「男性が皇位を継承するのが日本の文化にかなっている」が45%で最多。


とありますが、反対が10%しかいないので、「男性が皇位継承するのが日本の文化」と思っている人は全体の5%以下しかいないという事になります。

 

国会議員や政党が「国民の代表」であるなら、意見書の内容は「国民の願い」が反映されたものであるはず。自民党プラス、存在価値のわからないプチ自民党のような政党たちの意見書のどこに、国民の願いが反映されているでしょうか?

 

天皇という存在が日本の「象徴」という概念はとても本質を表した部分があり、天皇や皇室にまつわる問題へのスタンスには、そのまま日本の公と、国民に向けたスタンスの「本音」の部分が表れます。

 

現代の政治の場において、国民の願いと真剣に向き合い、考えて行くという精神がいかに希薄であるか。昨今の動きは、それを恐ろしいまでに浮き彫りにしていると思えてなりません。

大須賀淳

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