人は必ず優秀な人間に嫉妬する。
大衆はスターの転落が大好きだ。
大衆は「平等主義」に脳髄まで侵されているから、自分と
スターの巨大な差異を認めたくない。
スキャンダルは、運にも才能にも努力にも見離された
自分の退屈を紛らわせる最高のご馳走だ。
スターのイメージが崩れ、自分と同じ全体の部品に過ぎない、
実は卑小な存在に過ぎないと思える日を、今か今かと待って
いる大衆。
彼らは、今やスターの、一時のイメージダウンだけでなく、
過去に遡って存在を消す「キャンセルカルチャー」にまで
発展させたいと、ドス黒い欲望を抱いて待ち構えている。
大谷翔平だって、その餌食になる危険性は捨てきれない。
「人権」という新たな西洋イデオロギーを手に入れた馬鹿大衆を、
日本の庶民に戻す書が『日本人論』だ。
これを普及させて、「キャンセルカルチャー」の防波堤を作り
たい。