ゴー宣DOJO

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泉美木蘭
2024.2.12 10:17

「ゴー宣DOJO」お疲れさまでした

今年最初の「ゴー宣DOJO」は壮大なニヒリズムに飲み込まれている日本について考えながらも、不思議なたのしさのある時間だった。

「1億円を銀行に預けておけば利子だけで食っていけるぞ」
という話は、実は私も子供のころ、自分の両親と祖母がまったく同じ文言でそう言うのを聞いたことがあった。
実際に自分で当時の金利を調べて計算したら、月額5~60万円と出て、他にも利回りのよい金融商品があるらしいとか、学校に提出する作文か宿題日記に書いた記憶があるので、小学校の文集かノートを見返したら残ってると思う…。

日本がそこそこ長い成長期にあったなかで、中流階級の人の多くが、「もし金持ちになったら」という仮定について、それが雑な冗談であっても、わりとニタニタして具体的に夢見られるほど「未来は上向きだ」と思える風潮があったということだ。

でもそれは、決して「政治家、政策のおかげ」ではなく、戦後、どうしたって人口が増殖していく、日本の運命曲線の一端だったんだという視点は、今起きている社会現象、社会問題を精密に捉えて考えるためにも必要な楔みたいなものだと感じた。

考えるのが嫌になってくると「あの頃は良かった」という、過去に浸っていたい感覚になるのかもしれないし、自分が強い影響を受けている時代の価値観を、変化した新しい時代にもふんわりと当てはめながら眺めてしまう原因にもなる。
それの「なれの果て」の一例が男系固執の集団なのだから、物事の判断が難しくなってきた時代、自分の感受性をのろまにさせないように、ますます気を付けないといけないなと思い直した。

ところで、DOJOの新しい横断幕、すごくいいですね。
ポップで明るいものになったし、材質も丈夫そうだったので、これって会場が屋外になっても設置できそうと思いました。
DOJOの計画、準備、会場の設営してくださったみなさん、ありがとうございました!

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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