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笹幸恵
2024.1.31 13:42日々の出来事

横須賀の地下壕

かつて海軍の武山海兵団があった場所に、
陸自の工科学校や海自の教育隊がある。
昨日は縁あって敷地内の地下壕を見学。
警備上の観点で調査を開始したところ、
かなり長大かつ複雑な壕が地下に広がっていたことが
わかったという。

掘削が始まったのは昭和19年末からというから、
戦争末期にあたる。本土決戦に備えたものだろう。
大量のゲジゲジが頭上を這いずり回っていたけど、
お構いなしで行くぜ〜!!!


こんもりと繁る木々の奥の山肌に、
銃眼と思しき長方形の穴。
内側は人が一人通れるだけの通路がある
(ゲジゲジ大量発生)。


こちらは途中で造るのをやめたと思しき階段。


道路脇の側溝の奥に空いた穴。
空気孔か?
あるいはもっと大きくして、
出入り口にする予定だったのかも。
普通に歩いていたら気づかない。



壕内はツルハシによる掘削跡が生々しく
残っているが、圧巻だったのはこの地層。
うっすらとした明かりでも
きれいなバウムクーヘンが見られる。
ううむ、これを解明するには地質学の知識が必要だ。


地下壕から少し離れた、小田和湾寄りの山肌には
何かを格納したと思われる穴が数ヵ所ある。
戦時中の史料によると、ここに回天の基地を
つくろうという計画があったらしい。
回天の格納庫か・・・?
が、実際のところ確証はなく、推測の域を出ない。
ナゾだ。

でも、そのナゾが楽しい。
笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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