ゴー宣ジャーナリスト木曜担当焙煎珈琲です。
https://www.gosen-dojo.com/blog/43939/
先週の続き↑出前館を使った錬金術についてです。
私が出前館の配達を始めた頃、Uberの売上を奪うため
「配達料金無料キャンペーン」を打っていました。
配送料無料なのに配達員には一回平均¥1300の報酬が。
これだけでも無謀ですが、さらにアプリもシステムも杜撰。
そこで配達員と居酒屋がグルになってカネを稼ぎます。
その手順が
① 配達員が冷凍食品を扱う飲食店の前に待機(地蔵)
② 飲食店から3分の位置にある居酒屋が¥800の冷凍食品を注文。
③ 配達員が注文を取る。
④ 冷凍食品なので注文品はすぐに渡され、3分強で配達完了
⑤ 居酒屋である食料品注文者は冷凍食品をあたためるだけのメニューを¥2000で出す
これを1時間に5回こなすと・・・
配達報酬が¥1300×5回で¥6500
居酒屋の粗利が(¥2000－￥800)=¥1200×5品で¥6000
こうして二人で1時間に¥12500の利益を得ます。
この事例は飲食店のオーナーが不審に思って出前館の拠点へ連絡し、拠点も本部に連絡したそうです。
しかし出前館は配達員に何の処罰も与えなかった。
というか追及できる人員がいないのでしょう。
これが飲食店もグルになったらどうなるのか。
これを可能にするのが出前館Driverアプリ。
↑出前館Driverの令和5年12月時点の評価とレビュー
先週お伝えしたように出前館のアプリは
「配達員全員に注文が鳴り、早くタッチした者勝ち」
なので画面をじっと見続け「マクドナルド」と見えたら
0.2秒以内でタップしなければ取れません。
そこでボドイは「マクドナルド」と表示された瞬間、
自動でタップする「オートクリッカー」と呼ばれるアプリを使います。
マクドナルドはあちこちにありますから配達距離が長いことはまずない。
このアプリを使わないとまず配達時間が短くて高収入という美味しいマクドナルド案件は取れません。
一応出前館はそんなアプリ使っちゃダメ、とかマクドナルドの案件は二件同時に取ってはダメとか連絡しますが、
彼らが言うことを聞くわけがありません。
出前館からのメール↓
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昨今、アカウント情報（ID,PASS,登録メールアドレスなど）を第三者に使用させる行為(貸出、売買、乗っ取り等)により、登録者様に被害が発生するケースを確認しています。
アカウントは登録者本人のみが利用できるものです。絶対に他人への貸与や譲渡、開示は行わないでください。
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一人がいくつものアカウントを作って仲間に配達案件を配布しているのでとても効率が良い。
マクドナルドの出前館案件は彼らの独壇場です。
前述の錬金術もこの「オートクリッカー」があってこそ。
私をはじめ頭に来た何人もの配達員が出前館に苦情、というか告発を入れます。
これに対して出前館のとった対策はアプリ改善、ではなく
・配達時に出前館帽子をかぶらなくて良い
(最初からいらなかっただろそんなもの)
・LINEで不正をしている配達員に自首するようにメール。
(配達員は出前館拠点からのLINEなんてブロックする)
・プロフィール機能の実装
(お客様は見えず配達員だけ見える全く意味のないもの)
と、まあ、ツッコミ待ちなの？という杜撰対応。
これでもダウンタウンの浜田雅功をCMに使う大企業？
(途中YouTuberのヒカキンになって今また浜田雅功)
と思って調べてみたら令和2年にLINEに買収されている。
だから令和2年に￥4000近かった株価はだだ下がり↓
LINEが資金を潤沢に出すので大赤字垂れ流しでもCMなんか打てるのです。
Uber EatsのテレビCMも増えていますね。
私はテレビCMを出している会社はあやしいと思うようになりましたが。
こうして多くの配達員がUber Eatsに戻っていきます。
しかしコロナも5類になり、外出する人がリバウンド。
飲食店に活気が戻り、フードデリバリーは需要を減らしています。
さて飲食店はコロナ禍どう過ごしていたでしょうか。
ここは勝ち組・負け組というより「うまくやった店」
というのが出てくるのです。
来年は「飲食店」目線からの報告で始めたいと思います。
追記：出前館Driverアプリ 評価とレビュー続き
プロフィール
東京都新宿区の直火式珈琲焙煎士兼販売店オーナー。
学生時代はほぼ昭和で平成元年社会人デビュー。
大手自動車メーカーに就職したのに6年で退職。
その後派遣を含めあちこち転職し続けて20年。
平成10年12月に脱サラしてようやく念願の独立。
趣味、というよりなくてはならないものが漫画。
草野球試合中にバットで殴られた事件で門下生に。
【トッキーコメント】
競争の激しい業界には、そこにつけ込む者がいるというのは推察できますが、ここまで「つけ込んでください」とでも言わんばかりの杜撰さというのには驚きます。
一方、「飲食店」の現状はどうなのか？ 来年にご期待ください！
