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大須賀淳
2023.12.25 12:56その他ニュース

時報の消滅とデジタル放送

歌謡曲を通して日本を語る」多くの皆様からご感想を頂き、とても嬉しいです!

 

その中で、ライジングのコメント欄にお寄せ頂いた昭和43号さんのご感想(大変詳細にありがとうございます!)

 

この中に、面白いネタのタネ(回文)があったので、急遽大須賀D解説(出張版)をやらせて頂きます(笑)

 

>そういえば最近テレビで時報って見ないですね。

 

これ実は、放送がデジタル化した事による技術的な事が理由なんです。

 

電波(電磁波)の速度は1秒間に地球を7周半と非常に高速(いわゆる光速)なので、離れた場所同士でも事実上「正確に」時間を合わせる事ができます。かつてのテレビの時報も「正確な時間の基準」として使えるものでした。

 

ところが、放送がデジタル化された事で、電波として受信された「データ」を映像や音声に戻す処理があるため、機器ごとにわずかな時間差が生じるので、正確な時刻の基準としての「時報」は流されなくなりました。

 

ちなみに、ラジオは昔から変わらないアナログ放送なので、現在も時報が流されています。なので、1秒以下の精度でピッタリに時計を合わせたい神経し…もとい、妥協なき正確さをモットーとする方(笑)は、ラジオの時報に合わせるのがオススメです。

 

アナログ」という言葉からは曖昧さ、ゆるやかさのような印象を受ける方も多いと思いますが、実は時報に関して言えば、アナログは「電磁波レベルの正確さ」だったんですね。

 

デジタルの、それもネット配信になると、観ている端末ごとに何秒ものズレが生じるので、新年と同時にHEROがお披露目されたような、厳密な意味での「同時体験」は不可能になりました

 

一方、視聴者がリアルタイムでコメントを投稿するという双方向のコミュニケーションはデジタル技術があればこそのもの。そうした時代と技術の変遷を、より一層面白く使うような試みを色々と行って行きたいと考えています。

大須賀淳

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