弁護士のゴー(茅根豪)です。
さっきラーメンを食べ終わって気持ち悪くなってます(若い!)。昔はラーメンどころか焼き肉だっていけたのに(-_-;)
そんな過剰な満腹感に浸りながらニュースを見てると、なんと、ジャニーズ問題の補償金で1000万円の提示を受けた人がいるそうです!
さてさて、ここで、例えば交通事故で、もし法的に1000万円の賠償金を支払わせる場合、その内訳はどのようになるか簡単にシミュレーションしてみましょう(おお!弁護士っぽい)。
事例:中年のオッサンが交通事故で半年ほど通院したけど後遺症が残った
①治療関係で100万円
②仕事を少し休んで10万円
③治療についての慰謝料100万円
④逸失利益で、500万円
⑤障害についての慰謝料、290万円
かなり大雑把ですが、1000万円のバランスとして、こんな感じがあり得るでしょう。このとき⑤が290万円となっていますが、これは障害12級が認定されたことが前提です。同じく④の500万円も12級が前提です(もちろん12級以外でも似た数字になることはあります)。
ここで、障害12級とは、例えば次のような状態です。
・七歯以上に対し歯科補てつを加えたもの
・肩こう骨、骨盤骨などに著しい変形を残すもの
・三大関節中の一関節の機能に障害を残すもの
・一手の小指を失つたもの
・一足の第一の足指の用を廃したもの
小指を失うとか、肩こう骨が変形してるとか、相応に酷い目にあった場合に認められるものであることが分かります。
事故でぶつけられた私みたいな中年のオッサンが、半年くらい通院したけど完全には治らなくて、けっこうハッキリとした障害が残った場合に認められるのが12級のイメージですね。
もちろん、1級(全身麻痺のような状態)などと比べれば、そりゃ軽いと言われちゃいますが、生活感覚からすれば、かなり酷い目に遭ったレベルです。
しかも、上記の1000万円は①②③④⑤の合計額ですからね。まして性被害で慰謝料だけで1000万円が認められる事案はかなり少ないと思います。
そうすると、どうでしょうか、みなさんの感覚でジャニーズの件で支払われる補償金が1000万円というのは、すごく高額でしょうか??
専門家っぽい人の発言に誤魔化されず、自分の素直な感覚で先ずは判断してみましょう。
私も、少し腹のラーメンが落ち着いてきたので、夜食は控えろなどと言う専門家に誤魔化されず、軽く甘い物をたべようかな、でも冷蔵庫にはヤクルトしかないな。