1993年のゴー宣といえば、なんと言っても「カバ焼きの日」(「ゴーマニズム宣言」3巻収録)なのですが、
この話自体については、次回にじっくり書きます。
実は、これに関連して1993年当時の皇室にまつわる事を色々調べていたら、皇太子殿下(現在の天皇陛下)ご成婚の少し前に、朝日新聞が皇族に対する敬語不使用の方針を出したというのを知りました。
産経新聞など保守っぽい界隈のメディアには、後に至るまで、それへの批判が掲載されていますが
確かに、考えてみると、昭和の頃には皇太子妃を「美智子妃殿下」とお呼びするのが一般的だったと思いますが、平成の皇太子妃を「雅子妃殿下」とお呼びする事は極端に少なく、皇后になられた令和の今でさえ「雅子さま」と呼ばれる事も多いほどです(一方、昭和の皇后陛下を「良子さま」と呼ぶ事は、おそらくほとんど無かったと思います)。
同時に、昭和の頃は皇太子殿下のお子様はほぼ「浩宮様」「礼宮様」「紀宮様」と呼ばれており、むしろ「徳仁さま」「文仁さま」「清子さま」というお名前を、平成元年に中学2年だった自分が知るのはもっと後の事でした(臣籍降下された清子さん以外は、現在でも知らない大人が多いのかも)。
その一方、今上陛下のお子様は「敬宮様」と呼ばれるより、圧倒的に「愛子さま」として国民に親しまれています。自然に「敬宮様」と呼ばれる方はともかく、頑迷に男系男子に固執しているような者のほうが「敬宮愛子内親王殿下と呼べ!」などと(SNS弁慶ですが)居丈高に言っているのを時折見かけます。
朝日新聞の方針が、どれ位世間全体に影響したのかはこれからさらに調べてみますが、「カバ焼きの日」が描かれた時代は、まさにそんな変化が始まった時期だったのです。
(つづく)