殺風景な空き地に、突如出現した3人の有名政治家!(以下、BIG3)なるほど、政治家が来るのでセキュリティ上の理由などからエキストラには事前に情報を知…
「もしもし!あのさー、今目の前に ぽっぽしゃん(※実際は本名)がいんだよ!」
近くにいた金髪のあんちゃんが、凄まじい速度で誰かに電話して自慢している…。
かく言う自分も、既にバリバリのゴー宣読者だった上に「新しい歴史教科書をつくる会」が盛り上がっていたような頃なので、自分の思想信条も今よりストレートに右寄り。ゴー宣読者だとバレたら、周囲を囲まれたりするのではとちょっとハラハラ…。
おまけに、奇妙な事に気が付きました。自分は「配役」(上編参照)を忠実に守ってサラリーマン風のスーツ姿で来たのですが、他にスーツ姿は議員と一緒に到着した党関係者っぽい人だけ。普段着じゃない人は「ナース服」の女性が何人かいたけど、ちょうど椎名林檎がナース姿でガラスを割るMVなどが流行っていた時期なので、本物かコスプレか判然としません。
状況に戸惑っていると、まず最初に「未来に向かって進もー!」的な声をあげるシーンを撮るために集まるよう指示が。これは目立たない所でやり過ごそうと、集団の端の方にいたら…
「あ、スーツの人はスーツの人でまとまってくださーい」
と、スタッフの人に誘導されBIG3の真後ろに!ぎゃー!関係者っぽい集団に一人、思想のあわないのが混じってますよー!
そしていよいよTake1!という所で、ヘリコプターが飛んできて撮影ストップ。するとカイワレ氏が
「ありゃあ、野中(広務・当時の自民党幹事長)の差し金だな!」
と政界ギャグを飛ばして、周囲の関係者が追随して笑うという微笑ましい?一幕が。
その後複数テイク収録するも、急ごしらえで集めたエキストラのテンションが合わず何度かNGに(自分は開き直ってハツラツと掛け声だしてました(笑))。すると、また違う方向からヘリが飛んできて…
「なんだ!また野中の差し金か!」
カイワレ氏、広務ちゃんの事が本当に嫌いだったんですね(^^;)
そんな中断がありつつも、集団コールのシーンはOKに。次は、BIG3を先頭に集団が意気揚々と歩くシーンです。
自分は相変わらず関係者集団に紛れ込んだままでしたが、ここでさらなる演出が。
「やはり、若者にも人気というイメージが出た方が良いでしょう!」といった相談が行われた後、さっきの金髪のあんちゃんが先頭に連れてこられて、BIG3と並んで歩くことに。
もしもーし、そいつさっき盛大に情報漏洩やらかしてましたよー!
…まあ、政治的に完全な無色透明な分、この体験に感動して後に熱心な◯主党員などになった可能性もありますね、知らんけど。
そんなこんなで、行進シーンの撮影が開始されようというその時、メガホンで指示を出していたスタッフ氏の口から、とんでもない言葉が飛び出したのです!
(完結編につづく)