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小林よしのり
2023.7.31 07:52日々の出来事

「だんけい」としか言えない声帯

不思議に思うのは丸ハゲよしりんで描くようになっても、
「よしりんは自分だけカッコ良く描いて論敵は醜く描く」
と定番で言われる。

最近の自画像よしりんは、カッコ良く描く場合でも、
白髪交じりで、二重顎にして、太った感じまで出そうと
しているのだが、「自分だけカッコ良く描く」という
皮肉・批判はもう伝説化しているようだ。

『よしりん辻説法』のように二頭身で丸ハゲ、毛が2本
で描いても「自分だけカッコ良く描く」という皮肉は
続いている。

これって昭和の男尊女卑感覚が消えない男系派ネトウヨと
同じ症状じゃないだろうか?
人はいったん思い込んだらもう記憶に深く刻まれ過ぎて、
脳のアップデートが絶対できない、これこそまさに老人
の証明なのではないか?

これは批判で言っているのではない。
「よしりんは自分だけカッコ良く描いて論敵は醜く描く」
という定番の皮肉は、もうわしには耳タコ過ぎて、無表情
でやり過ごすしかない。

人の脳はアップデートできないし、人の視覚もアップデート
できないのかもしれない。
つまり、もう二頭身丸ハゲよしりんが、カッコいい似顔絵に
見えているのだ。

理論でどう男系固執では皇統は続かないと言ったって、
いったん「神武天皇からの男系男子継承」というフレーズ
を覚えてしまったら、天皇と聞くと、自動的に定番フレーズ
が口をついて出てきてしまう。

「女系」という言葉を発声しようとしたら、口がひん曲がって、
「ずよ・・け・・けええ」と不気味な音で発声してしまうから、
「だんけい」と言ってしまっているのではないか?
もはや声帯が「だんけい」に変形しているのだ。
これは気の毒な話であって、「じょけい」と発声すること
自体が無理なんだと思う。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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