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笹幸恵
2023.6.25 17:21日々の出来事

写真展へ。

日本カメラ財団が主催する写真展
「日本の断面 1938−1944
ー内閣情報部の宣伝写真ー」を見てきた。
戦時中、国策宣伝のためのグラフ誌『写真週報』に
掲載された写真のほか、銃後の国民生活や
学徒動員の写真など。


『写真週報』は、いつもデジタルコレクションを
あれこれ検索して見ていたのだけど、
今の技術でプリントされた写真だと、
モノクロながら鮮明で圧巻!!

武漢で飯盒からご飯を食べる兵隊さんの歯の白さよ。
防毒マスクをつけた写真のアングルの素晴らしさよ。
仏印での写真は熱帯の日差しの厳しさまで伝わってくるようだ。

かと思えば、銃後の国民の何気ない日常。
日本橋高島屋に写真展覧会「第2回思想戦」の
看板がでかでかと掲げられていた。
これから先、日本橋高島屋にこうした戦意高揚の
看板が掲げられることはあるのだろうか。
日常に入り込んだ、異質な空気。
あ、「ソーシャルディスタンス」とか
「黙食」といったポスターが
あちこちに掲げられていた1年前と変わらんか?

絵本『かわいそうなぞう』を読んで育った私は、
上野動物園の象の写真が切なかった。

そんなわけで、こじんまりとしていますが
いろいろな思いが交錯する写真展でした。
7月2日までやっているそうなので、興味のある方はぜひ。

笹幸恵

昭和49年、神奈川県生まれ。ジャーナリスト。大妻女子大学短期大学部卒業後、出版社の編集記者を経て、平成13年にフリーとなる。国内外の戦争遺跡巡りや、戦場となった地への慰霊巡拝などを続け、大東亜戦争をテーマにした記事や書籍を発表。現在は、戦友会である「全国ソロモン会」常任理事を務める。戦争経験者の講演会を中心とする近現代史研究会(PandA会)主宰。大妻女子大学非常勤講師。國學院大學大学院文学研究科博士前期課程修了(歴史学修士)。著書に『女ひとり玉砕の島を行く』(文藝春秋)、『「白紙召集」で散る-軍属たちのガダルカナル戦記』(新潮社)、『「日本男児」という生き方』(草思社)、『沖縄戦 二十四歳の大隊長』(学研パブリッシング)など。

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