ワクチン接種後に死亡した遺族たちを、
NHK『ニュースウオッチ9』が取材したというので、
どんな風に放送されたのかと思ったら、
とんでもない事実の捻じ曲げが行われていて、
完全に犠牲者を冒涜し、遺族の必死の思いを踏みにじる
放送になっており、驚愕した。
遺族団体が、取材の様子を動画に撮っていて、
事前に公開していたのだけど、その中では、
親身に話を聞くNHKの記者に対して、遺族たちが、
「疾患のある人から打ちなさい、打たないと助からない、
とにかく打て打てと言われて、1回目の接種券に喜んで
打ちにいったら、(夫は)命をとられました」
「(父は)ワクチン接種後に具合が悪くなり、自転車で病院へ
向かう途中でうめき声をあげ、救急車で運ばれ死亡した」
「(母は)接種30分後に『ちょっとしんどい、頭痛と
めまいがする』と言って、キッチンからソファーに自分で
移動している途中にパタッと倒れて、そのまま……」
など語っていた。
ところが、『ニュースウオッチ9』での実際の放送は、
番組中ではまったくこの話題にふれず、ラスト1分になって、
「今夜はこの映像でお別れしたいと思います」
という番組終了の合図とさわやかな音楽とともに
「戻りつつある日常 それぞれの思い」
というテーマが出て、
ダイヤモンドプリンセス号再出港の様子が流れ、
「私たちの3年あまり」というタイトルが。
そして、取材に答えた遺族3人が順に登場し、
一言づつ
「一体コロナってなんやったんやろなと思いますね」
「5類なったとたんにコロナが消えるわけではないじゃ
ないですか。それを風化させるようなことはしたないな」
「遺族の人たちの声を実際に届けていただきたいと思います」
なんと、ワクチンによって死んだという部分を完全カットして、
まるでコロナ感染死者の遺族のコメントであるかのように、
都合の良いセリフだけをつまんで編集!
その後は、
「やっとマスクが外せた」
「まだまだ気を付けようと思ってます」
など街の人々のインタビュー映像が挟み込まれ、
ワクチンの「ワ」の字も語らず、
『こうしてコロナは終わった、日常は戻りつつある。
しかし犠牲者がいたことを忘れないで――』
みたいなさわやかな総まとめ映像として、さらっと流して
終わってしまった。
これはひどすぎる。
取材に訪れた記者は、被害者の話を放送したかったが、
上層部からストップがかかったのかもしれない。
だが、いくらなんでもこの捻じ曲げはあまりにまずい。
さすがに抗議が殺到したらしく、NHKは、
番組の公式サイトとツイッターで謝罪文を掲載しているが、
テレビを見た人のほとんどはそんなものチェックしない。
番組内で謝罪し、実際の取材内容を放送するべきだろう。
完全に放送倫理にもとる、BPO案件だ。