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小林よしのり
2023.4.21 09:02日々の出来事

あらゆるテロを許さないと言う幼稚な産経新聞

産経新聞はあらゆるテロを許さないそうだ。
とてつもない単純馬鹿だな。
わしはウイグル人やチベット人による中国共産党への
テロ行為を、弱者・少数者による抵抗として許す。
許さざるを得ない。
産経新聞はむしろ中国共産党の弾圧に賛成するのか?
「テロ反対=弾圧賛成」という図式に与するか?

わしは山上容疑者のテロには同情を禁じ得ない。
法的な罰は厳格に受けるべきだが、山上容疑者には
理はある。

岸田首相を狙ったテロは、単なる馬鹿だとしか思え
ない。動機に一片の同情心も湧かない。
連日連夜、自己承認欲求だけの暴徒の報道をしている
のは五月蠅くてしょうがない。

テロにも価値の順列がある。
来島常喜のテロは称賛に値する。
「天下の諤々は君が一撃に若かず」

安倍首相暗殺に対しては、気の毒だが、統一協会
(外国勢力・反日・反天皇のカルト)を権力の中枢に
招き入れた責任は大きいと断言する。

権力者はテロに対する備えと覚悟くらい持っているもの
だろう。
漫画家のわしだってオウム真理教からのテロと全力で
戦った。
言論は常に敵を作り、殺意との戦いである。
そもそも権力者が民衆の中に入り込んで演説すること
自体が平和ボケだろう。

そして権力者に対する警戒心を全くなくして、
権力者を守るために全てのテロを許さないと息巻く
産経新聞や言論人も、とてつもない平和ボケである。

わしは権力者が弱者を踏みつける独裁者と化した時には、
テロを決行する覚悟を持たねばならないと思いながら、
言論をやってきた。
権力擁護のために言論をやっている君たちとは、全然
違うのだよ。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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