上皇后陛下が「日本看護協会創立五十周年記念式」
(平成8年1月16日)でお述べになったおことばより。「看護の仕事には、人間体験への深い洞察とともに、
人を不安や孤独に至らしめぬための、様々な心遣いが
求められているように思われます。
身心に痛みや傷を持つ人々、老齢により弱まった人々が、
自分が置かれている状態を受け入れ、それを乗り越え、
または苦痛とともに、一生を生き切ろうとするとき、医師の持つ優れた診断や
医療技術とともに、患者に寄り添い、患者の中に潜む生きようとする力を
引き出す看護者の力が、これまでどれだけ多くの人を支え、
助けてきたことでしょう。
…時としては、医療がそのすべての効力を失った後も患者と共にあり、
患者の生きる日々の体験を、意味あらしめる助けをするほどの、
重い使命を持つ仕事が看護職であり、当事者の強い自覚が求められる一方、
社会における看護者の位置づけにも、それにふさわしい配慮が
払われることが、切に望まれます」深い洞察に富んだ「おことば」だろう。
私には、ここで述べておられる「医療」が政治や法律など、
「看護」が皇室ご自身の役割と、ある部分では重なって受け止められる。「時としては、医療がそのすべての効力を失った後も患者と共にあり…」
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