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小林よしのり
2023.2.3 21:39日々の出来事

切り抜き動画は、全否定しないが、節度を持って欲しい。

わしは三浦瑠麗批判の切り抜き動画を次々に上げて
いたのは、複数の奴の仕業だと思っていた。
だから「禁止」だと言った。
ところが違っていて、なんとカレーせんべいがやって
いたらしい。

アクセス数が増えるから、わしと泉美さん笹さんで
やった1本の動画を、ハイエナみたいに食い散らか
して、何本も切り抜き動画を作っていたのだ。

アホである。アクセス数を増やすという目的なんか
しょうもない。
それが「ストーカー」のように見える、「粘着気質」
に見える、ただ成功した者を嫉んで引きずり下ろす
快感に憑りつかれた俗情の塊に見えるということの
方がはるかにマズい。
わしのイメージに大損害を与える。

わしは言論のリスクを負って、命がけでやっている。
ところが素人はそんな覚悟はない。
それがこんなわしの名誉を棄損する結果になる。

だから切り抜き動画は信用できなかったのだ。
「切り抜き動画」をすればアクセスが増えると言う
奴がいるが、そもそもわしの言論は全体を聞かないと
機微が分からないはずだ。

しかし、ファンがわしの言論を普及させるために
善意でやっていることなら、無碍に拒絶できない。
問題はバランス感覚なのだ。
やるなら一番伝えたいと思うポイントを一個くらい
にしておくべきだ。

あちこちハイエナみたいに食い散らかされると、
自分の言論がどんどん軽くなっていくみたいで、
気持ちが悪くてしょうがない。
我慢していたけれど、とうとう百分割して切り散ら
かされるところまで来た。

切り抜き動画を、全否定はしない。
だが、思想を誤解なく伝えるためにはやはり「本」
しかない。
本で伝わらなけりゃもう諦める。

せめて一時間半にわたって、繰り広げるわしの動画
の丸ごとならばいいのだが、ストーカーに見える
ほど何本もネットに上がっているというのは、
恥ずかしい。
切り抜き動画を全否定はしないが、言論を切り裂いて、
何本も小出しにするのは、みっともない。
わしはそういう美意識を持っているので、わかって
ほしい。

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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