夕食後に「よしりん御伽草子」を開いて、
「かさじぞう」を読んだら、
笠地蔵たちが感動して泣くたびに、
超絶大爆笑してしまい、
咳が止まらなくなり、
しまいに喘息発作に見舞われて、
息ができなくなってヒジョーに危なかった。
「もう、いても立ってもいられない」って、
宇宙レベルのギャグだと思う!
面白すぎるよ。勘弁してよおー。
それでいて、最後まで読むと、これはいい話だなあと
しみじみ思えてきて、「大事に読み終えよう」という
気持ちになった。
なんだかんだと自分のパートナーにガミガミ言ったり、
鬱屈した感情を根に持ったりして、条件つけたり、
損得勘定だけで判断したりするような人が多い世の中で、
こんなにも豊かな心のままで生きていられる夫婦は、
たしかに「人間じゃないーっ!」のかも……。
そして、その夫婦にも、どこかの誰かが……というのが、
また感動。
すごいなー。
「ももたろさん」は、私にとっては、
快楽地獄というおぞましい呪いの香りを愉快に
怖がらせてくれる、江戸川乱歩を思わせるような
ぞわぞわ来る人間奇譚だったけど、
「かさじぞう」は、爆笑させられながら、
不思議ななつかしさのある、
それでいてこのお話を感じられるのは、
自分が世の中に揉まれたからだろうなあと思える
味わいのある物語だった。
・・・トカ、しっとりまとめた後に、
もう1回「かさじぞう」のページをめくっても、
お地蔵さんたちの号泣顔のところで、
またもや超絶大爆笑してしまって、
喘息発作誘発させられるんだから、参ったわ!