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泉美木蘭
2023.1.7 12:30

(12年前のつづきの日記)

朝7時から、神聖かまってちゃんの歌を車のなかで
絶叫しながら通勤したという友達がいて、
かまってちゃんと言えば、私の中では、
「死ねー!」と絶叫しまくる『夕方のピアノ』という曲の
印象がものすごく強かったので、
(この人、日々のストレスがあまりに凄すぎて、
死ね死ね絶叫しないと仕事にも行けない精神状態なのかな)
と心配になったけど、違う曲だった。
ニコニコやYoutubeに自作PVを発表していた頃の
かまってちゃんしか知らなかったので、
最近のライブ映像で『ロックンロールは鳴り止まないっ』を
見たら、12年前にニコニコの映像で見た時とは、
ずいぶんイメージが変わってびっくりした。
 
当時、キノコホテルという女の子4人バンドが下北沢で
盛り上がっていて、ぎゅいぎゅいギター鳴らすのがかっこよくて、
『もえつきたいの』という曲にやたらとはまっていた。
あと、園子温が、統一協会から命がけで家族を脱会させた人から
渡された記録ノートかなにかをモチーフにして(?)、
極限まで「園ワールド」に創作してしまった『愛のむきだし』
という映画があって、
サブカルどぼどぼだった私は、1人で盛り上がって、
いろんな知り合いにDVDを貸してまわったけど、
誰も彼も、怪訝な顔で「あ、うん、見たよー」としか
言葉が返ってこなかった。
今ならわかるけど。あれ、4時間ぐらいあって長すぎるし、
爆裂しすぎて、ついていけない人がいっぱいだと思う。
満島ひかりがバリ可愛かった。

 
ちょうど、神聖かまってちゃんが登場した頃から、
私には、ずーっと胸の奥の暗い海に沈めて、
見ないようにしていた煮詰まり切った悩みがあって、
解決不能なことにいつまで囚われていても仕方ないと思ったり、
こんな私的な闇を人様に見せたらいけないと思ったり、
でも、なにかあると、その弱点に思いが戻ったりして、
ずいぶん苦しいこともあるのだけど、
最近、自分の無軌道さが、輪をかけて氷解不能なものを
作り上げていたなということを、少し受け入れられるように
なった。
ずっと書こうとしてる作品があるけど、
その弱点が筆を止めてしまっていて、でも、
もう少しで昇華できるんじゃないかなと思う。
そうしたら、たまたま文章を書ける能力を預かったことに、
本当の意義が備わると思う。

この人なにを書いてるんだって感じだと思うけど、
たまにこういう日記も許しておくんなましょ。

泉美木蘭

昭和52年、三重県生まれ。近畿大学文芸学部卒業後、起業するもたちまち人生袋小路。紆余曲折あって物書きに。小説『会社ごっこ』(太田出版)『オンナ部』(バジリコ)『エム女の手帖』(幻冬舎)『AiLARA「ナジャ」と「アイララ」の半世紀』(Echell-1)等。創作朗読「もくれん座」主宰『ヤマトタケル物語』『あわてんぼ!』『瓶の中の男』等。『小林よしのりライジング』にて社会時評『泉美木蘭のトンデモ見聞録』、幻冬舎Plusにて『オオカミ少女に気をつけろ!~欲望と世論とフェイクニュース』を連載中。東洋経済オンラインでも定期的に記事を執筆している。
TOKYO MX『モーニングCROSS』コメンテーター。
趣味は合気道とサルサ、ラテンDJ。

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