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トッキー
2022.12.13 16:10新刊情報

映画『ラーゲリより愛を込めて』は残念。やっぱり『ウクライナ戦争論』しかない!

映画『ラーゲリより愛を込めて』、私も観ました。
原作の辺見じゅん著のノンフィクション『収容所(ラーゲリ)から来た遺書』も読んでいて、果たしてこれを「反戦平和主義」に染まらない映画にできるのかと、期待半分、不安半分で見に行きました。

笹さんがすでに書かれているとおり、二宮和也、松坂桃李、安田顕らの俳優陣は見ごたえがあり、演出もだらけることなく、結構いいんじゃないかと思って見ていたのですが、でも…

でも、でも、でも!

二宮和也演じる主人公・山本幡男の最期のセリフ!
最期の最期に、アレ絶叫したらダメでしょう!!
あのセリフは原作にない、映画オリジナルです。
あれでブチコワシ、全部「反戦平和」に回収されてしまったと、私はここでシラけました。

さらにその後、引き揚げ船のイヌのシーン!
これは意外にも事実あったことらしく、原作にもあるのですが、原作ではあくまでも一挿話として抑えめに書かれています。
ところが映画では、これが映像的に映えると思ったのか、ここを目一杯盛り上げてしまっているのです。
クライマックスが、主人公の死よりも、イヌ!?

原作を知らない人には、映画を派手にするためにわざとらしい作り話を盛ったとしか思えないでしょう。
私はぽか~んとしてしまいました。
隣では妻が爆笑してました。

あとは笹さんが書かれているとおり、ひたすら残念な描写が続きました。

とはいえ、この映画に限ったことではなく、シベリア抑留に関する作品はどれも、ソ連の非人道性は「背景」としか描かれず、その理不尽さを描写できているものはほとんどなく、ただ「どんな苛酷な状況でも、人間の尊厳はある」みたいなことを訴えるだけのものになっているのが現状です。
そして、それは史料的な限界があるためだろうとも感じています。

この限界を突破できるのは、『ウクライナ戦争論』でロシアの歴史的な非人道性を徹底的に描いた、よしりん先生しかいないだろうと思います!

 

 

 

序 章 終わりなき日常は来ない
第1章 ウクライナ戦争と生命至上主義
第2章 ロシアの悪を知らんのか? その1
第3章 ロシアの悪を知らんのか? その2
第4章 ウクライナ・ナショナリズムの歴史1
第5章 ウクライナ・ナショナリズムの歴史2
第6章 ウクライナ・ナショナリズムの歴史3
第7章 戦時国際法を破壊するプーチン
第8章 国際法無視は人類に対する攻撃
第9章 免疫の軍事訓練は国防と同じ
第10章 レイプ軍の伝統 その1
第11章 レイプ軍の伝統 その2
第12章 W徹の妄言
第13章 ドンバス・ロシア支配のカオス
最終章 占守島の戦い

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